交通事故の治療に積極的な病院を選ぼう!通院先の特徴も解説

この記事では、交通事故で怪我をした場合の適切な通院先の選び方を解説します。 また、整形外科と整骨院の違いや、整形外科と整骨院を併用したケースの注意点についても解説しています。 交通事故で負った怪我の治療を受ける前に、これらのポイントを押さえておきましょう。

目次

  1. 交通事故の治療では整形外科と整骨院(接骨院)のどちらを選ぶ?
  2. 交通事故の治療に消極的な病院がある?
  3. 交通事故の治療で行く整形外科の選び方
  4. ケース別の通院方法
  5. 適切な治療を受けるためには整形外科の選び方が重要!

交通事故でケガをした際の病院の選び方によっては、のちに不利になる可能性があるということをご存じの方は少ないのではないでしょうか。

本記事では、整形外科と整骨院(接骨院)の違い、整形外科の選び方などについて紹介します。

整形外科と整骨院の違いや、交通事故の治療に積極的ではない可能性のある病院もあることを知ることができますので、交通事故で怪我をしてしまい、通院先に迷っている方はぜひご覧ください。

交通事故の治療では整形外科と整骨院(接骨院)のどちらを選ぶ?

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交通事故に遭い、それほど重い怪我でなければ「病院に行くほどではない」と考え、整形外科ではなく、整骨院(接骨院)に通院した方がいいのでは、と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

どちらに行っても大差はないと考える方もいるかもしれませんが、整骨院のみに通院していた場合、のちにさまざまな不利益を受けることがあります。

交通事故の手続きで、不利益を受けないためにも、交通事故の治療を受けるために、整形外科と整骨院のどちらに行けばよいのか、こちらを参考に判断してみてください。

まずは整形外科に行こう

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大前提として、交通事故に遭って怪我をした場合、まずは整形外科(病院)へ行く必要があります。

事故日と初診日に大きな開きがある場合、交通事故で負った怪我と判断されないことがあり、怪我をしていても人身事故扱いにならない可能性があります。

人身事故扱いでなければ、治療費や慰謝料などの請求ができませんので、必ず事故直後、または、数日以内に病院に行きましょう。

また、症状の正確な診断、治療やさまざまな精密検査は、病院でのみ受けることができます。正しい症状を把握して、適切な治療を受けるためにも、まずは病院の整形外科を受診しましょう。

弁護士 大橋史典
もし事故直後に怪我していないと判断してしまい、物損事故として処理されていた場合は、整形外科を受診して、診断書を取得しましょう。この診断書を、事故現場を管轄する警察署に提出することで、人身事故扱いに切り替えられる可能性があります。

ただし、必ず切り替えが認められるとは限りません。診断書に症状の詳細などを詳しく記載してもらうようにしましょう。

交通事故の治療に消極的な病院がある?

交通事故の被害者を受け入れた場合、事故特有の書類作成を求められたりすることから、病院の中には交通事故の治療に消極的な病院があるともいわれています。

交通事故の各手続きでは、診断書や後遺障害診断書の内容が重要になってきます。内容が不十分であったりすると、人身事故扱いに切り替えられない、後遺障害等級に認定されないなどの影響がありますので、交通事故の治療・書類作成に慣れていない場合には、受け入れられないこともあるでしょう。

交通事故の治療で行く整形外科の選び方

交通事故でケガをした場合には、整形外科に行く必要がありますが、中には消極的な病院もあるということを解説してきました。

もし、そういった交通事故の治療に消極的な病院を選んでしまった場合、被害者でも治療費や慰謝料、後遺障害の等級認定などで不利になる可能性があります。

では、どのように整形外科を選べばよいのでしょうか。ここからは整形外科の選び方として、5つのポイントを紹介します。

  • ポイント①地域で開業している整形外科(クリニック)を選ぶ
  • ポイント②ホームページに交通事故の治療に関する情報が多い整形外科を選ぶ
  • ポイント③問い合わせに対して親身に対応してくれる整形外科を選ぶ
  • ポイント④必要な検査を進んでしてくれる整形外科を選ぶ
  • ポイント⑤通院しやすい整形外科を選ぶ

ポイント①地域で開業している整形外科(クリニック)を選ぶ

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通院先を選ぶ場合、つい大きい病院を選んでしまうことがあると思います。

しかし、大きな病院よりも、地域で開業している整形外科(クリニック)を選択することがおすすめです。

これは、大きな病院では、緊急性の高い治療が優先される傾向にあり、すぐに予約を取ることが難しい場合があるためです。

骨折や意識がないなどの場合に総合病院に搬送された場合は別ですが、比較的軽症で自力で動くことができる場合に総合病院に行こうとすると、時間帯や曜日によっては、当日に受診することができない場合もあります。

反対に、地域の整形外科の場合、平日夜や土日にも対応している場合があり、このような時間帯に事故に遭った場合も安心です。

そのため、地域の整形外科への通院も頭に入れておくとよいでしょう。

ポイント②ホームページに交通事故の治療に関する情報が多い整形外科を選ぶ

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交通事故の治療について、ホームページで情報を詳しく載せている整形外科の場合は、交通事故の治療に積極的である可能性が高いため、整形外科を選ぶ際は、ホームページをしっかり確認することも大切です。

ホームページに以下のような情報が詳しく載っていれば、その整形外科は、交通事故に関する経験や実績が豊富であり、治療に積極的な可能性が高いでしょう。

  • 交通事故による怪我の特徴と説明
  • 整形外科(クリニック)の治療方針
  • 交通事故に関する手続きの流れ
  • 後遺障害等級認定手続きの流れ

ポイント③問い合わせに対して親身に対応してくれる整形外科を選ぶ

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通院したい整形外科がある場合、まずは「交通事故にあってケガをしたこと、治療を受けたい」といった内容で問い合わせてみるとよいでしょう。

交通事故の治療に慣れている病院や積極的な病院であれば、問い合わせた際に、交通事故の状況や症状について、親身に説明してくれるでしょう。

逆に、交通事故の治療について問い合わせをした時点で、あまり丁寧に説明してもらえず、親身な対応を受けられなかった場合は、その整形外科は交通事故の治療に積極的ではない可能性が高い場合があります。

受診を悩んでいるときには、電話やメールなどで問い合わせてみることもよいでしょう。

ポイント④必要な検査を進んでしてくれる整形外科を選ぶ

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交通事故の慰謝料や治療費を適切に受け取るためには、必要な検査を受けて、その結果を診断書へ詳細に記載してもらうことが重要です。

交通事故の治療に詳しい整形外科であれば、必要な検査を見極めて、勧めてくれるでしょう。

被害者の方は、どのような検査を受けるべきなのか、わからないことが多いと思いますので、医師がこのように対応してくれるような場合には、必要十分な検査を受けることができるでしょう。

出典・参照:交通事故治療の通院先はどう選ぶ?|あやせ駅前整形外科・内科

ポイント⑤通院しやすい整形外科を選ぶ

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整形外科の選び方では、通院しやすいかどうかも重要なポイントになります。

交通事故の治療では、週に約2~3回、月に10回程度の通院が必要な場合もあるようです。

通院が大変だからといって適切な頻度で通院しないと、加害者の保険会社に治療の必要性が疑われてしまい、治療費支払いの対応を打ち切られてしまう可能性があります。

定期的に通院するためにも、通院しやすい整形外科を選ぶとよいでしょう。

弁護士 大橋史典
病院への通院は、医師の診断に従いながら、適切な頻度で通院することが重要です。通院頻度が低い、通院を継続していないなどと判断されてしまった場合は、治療費が保険会社から支払われなくなる場合がありますので、適切な頻度を継続して通院してください。

もし保険会社から治療費の打ち切りを言われてしまった場合は、医師に治療継続の必要性について診断書や意見書を作成してもらい、保険会社に提出してください。また、弁護士に治療費支払い対応の継続交渉を依頼してもよいでしょう。

ケース別の通院方法

交通事故での通院先は、整形外科のみではありません。整形外科以外にも、整骨院や接骨院、鍼灸院などがあります。

ここでは、整形外科のみに通院するケース、整骨院のみに通院するケース、整形外科と整骨院を併用して通院するケースの3つを紹介しています。

それぞれのケースを選択するメリットと共に、注意点も紹介していますので、通院の前にこちらを参考にしてみてください。

整形外科(クリニック)のみに通う場合

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整形外科では、医療行為が受けられ、医師に症状を把握してもらい、治療の必要性を保険会社に訴えてもらうことも可能です。

ただ、整形外科に通う場合、通院回数・頻度を気をつけましょう。

痛みなどの症状がある場合は、主治医に相談のうえ、週2回以上、月10回程度を目安に通院し、治療やリハビリを受けるようにしてもよいかもしれません。

整骨院(接骨院)のみに通うのはやめましょう

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むちうちのようなケガをしてしまった際に、整骨院(接骨院)に通院することがありますが、整骨院のみに通院することはやめた方がよいでしょう。

整骨院などのみに通っている場合、自己判断で施術を受けていると判断される場合があり、治療の必要性の有無を医学的に判断することができません。そのため、施術費の支払いが認められない場合があります。

整骨院のみに通院している場合、このような不利益を被る可能性がありますので、後述するように整形外科と併用して通院してください。 

整形外科と整骨院を併用する場合

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整骨院(接骨院)を利用したい場合、基本的に整形外科と併用して通院しましょう。

病院の治療と整骨院などの施術を組み合わせて受けることで、症状の早期回復が期待できます。

もし整骨院などに通院したい場合は、医師に整骨院などへの通院の必要性を聞いて、医師の確認を得られた場合は、その旨を加害者の保険会社に連絡しましょう。

この手順を守らなかった場合は、整骨院などにかかった費用が支払われない可能性がありますので、必ず守るようにしましょう。

また、整形外科への通院は、引き続き適切な頻度で継続することが大切です。

弁護士 大橋史典
交通事故で怪我を負った場合、まずは整形外科に通院してください。整形外科を受診していないと、事故と怪我の因果関係が認められない場合があります。この場合には、人身事故として扱われませんので、治療費や慰謝料を請求することができなくなってしまいます。

このような不利益を受けかねませんので、必ず最初に病院を受診するようにしましょう。

適切な治療を受けるためには整形外科の選び方が重要!

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ここまで解説した通り、交通事故の通院先を選ぶ際には、さまざまなポイントに注意する必要があります。

交通事故の治療では、まずは整形外科に通うこと、そして、交通事故の治療に積極的な病院を選ぶことが大切です。

今回の記事で紹介している選び方を参考に、交通事故の治療についての経験や実績が豊富で、積極的に治療や検査をしてくれる整形外科を選ぶとよいでしょう。

この記事のライター

ドクター交通事故運営

交通事故の痛みの緩和に最適な通院先をご紹介!業界最高水準の通院サポートをご提供します。

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