追突事故のむちうちで請求できる賠償金は?後遺障害等級認定についても解説

追突事故でむちうちになった場合、どのような種類の賠償金を加害者に請求できるのか、ご存じでしょうか。 この記事では、追突事故のむちうちで請求できる賠償金や治療費を打ち切られないための対処法、後遺障害等級認定の流れなどについて紹介しています。ぜひ参考にしてください。

目次

  1. 追突事故でむちうちになる原因
  2. 追突事故でむちうちになった場合の通院先
  3. 追突事故によるむちうちで請求できる賠償金
  4. 追突事故によるむちうちで治療費が打ち切りになるケース
  5. 治療費の打ち切りを打診されたときの対処法
  6. 追突事故によるむちうちを疑われないための注意点
  7. 後遺症が残ったら後遺障害等級認定を申請しよう
  8. 後遺障害等級認定の申請方法
  9. 後遺障害慰謝料はどのくらい?
  10. 追突事故でむちうちになったときは適切な対応をしよう

「追突事故に遭ってむちうちになった。相手に賠償金は請求できる?」

「むちうちになった場合、どこで診断や治療を受ければいいの?」

「むちうちで後遺症が残った場合、補償はしてもらえるの?」

追突事故に遭うと、むちうちになってしまう方は少なくありません。追突事故でむちうちになった場合、このような疑問を抱くのではないでしょうか。

この記事では、追突事故が原因で起こるむちうちの症状、相手方に請求できる賠償金、後遺障害等級認定を受けるまでの流れなどについて紹介しています。

この記事を読むことで、追突事故でむちうちになった場合でも、冷静に対処できるようになるでしょう。

現在、むちうちで苦しんでいる方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

追突事故でむちうちになる原因

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むちうちは、追突事故などに遭い、首などに強い衝撃を受けたことが原因で発症することが多い症状です。

首は、神経や靭帯、血管、骨などの重要な組織が集まっている部位です。首がしなり、不自然な力が加わることで、靭帯や椎間関節などの部位が損傷を受けて、痛みなどが現れます。

むちうちは、追突事故に遭った方に多い症状ですが、スポーツ中の衝突や高所からの転落、日常生活での転倒などでも起こる可能性がある怪我です。

出典・参照:むちうち(頸椎捻挫) | 腰痛の専門医による安心アドバイス | あいちせぼね病院

むちうちの特徴

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  • むちうちの代表的な症状は、首・頭・肩・腕の痛み、痺れ、倦怠感、凝り、患部の動かしづらさ(可動域の制限)、めまい、耳鳴り、吐き気などです。

  • むちうちと言えば、首の痛みやしびれといった症状を思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、むちうちの症状は、肩や腕、頭、背中、目などさまざまな部位に影響が出る可能性があるのです。

  • 追突事故に遭って、いつもと様子がおかしい、調子が悪いと感じることがあれば、追突事故が原因でむちうちになっている可能性が高いです。少しでもおかしいと感じるのであれば、病院を受診してください。

  • 出典・参照:むちうち症について| 東野整形外科医院

痛みがないからむちうちではない?

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追突事故に遭った直後に痛みがないからと言って、むちうちではないと自分で判断することはしないようにしましょう。

なぜなら、事故直後は興奮状態で痛みを感じにくくなっていることがあるからです。自宅に帰って落ち着いたときや、数日経過してから痛みを感じてくることも少なくないため、痛くないから大丈夫と考えるのはよくありません。

1~2週間後に、むちうちの症状が現れたというケースもありますから、交通事故直後に自覚症状がなくても、病院を受診しましょう。

追突事故でむちうちになった場合の通院先

追突事故でむちうちになった場合、「病院に行くべきなのか」「何科を受診すればいいのか」「接骨院などで施術を受けてもいいのか」といった、通院先に関する悩みを抱える方は多いでしょう。

ここからは、追突事故でむちうちになった場合や、むちうちを疑う症状が出た場合の通院先を3つ紹介していきます。

それぞれの通院先の特徴や治療内容、治療を受ける場合の注意点などを詳しく紹介していますので、通院先に困っている方はぜひ参考にしてください。

整形外科

National Institutes of Health (NIH)

追突事故に遭ったら、まずは整形外科を受診してください。

整形外科では、レントゲンやCT、MRIを使った詳しい検査、薬の処方などを受けられます。

整形外科で行われる治療は、熱・電気・牽引などで体の外から物理的刺激を与える物理療法や、可動域訓練や筋力強化など体を動かして症状の改善を図る運動療法、消炎鎮痛剤を投与する薬物療法といったものがあります。

また、整形外科を受診すれば、損害賠償請求などで必要な診断書の取得が可能です。追突事故に遭ったら、必ず整形外科を受診すると覚えておきましょう。

出典・参照:整形外科と整骨院(接骨院)|公益社団法人 日本整形外科学会

整骨院(接骨院)

Karolina Grabowska Pexels

整形外科での治療で改善が見られない場合には、整骨院(接骨院)に通うことも検討するとよいでしょう。

整骨院では、柔道整復師による手技や電気などを使った物理療法、体を動かすことで機能回復を図る運動療法を受けられます。

なお、整骨院での施術を希望する場合は、主治医に確認を取り、加害者の保険会社に連絡をしてから通院するようにしてください。無断で整骨院に通ってしまうと、整骨院などでかかる施術費が支払われない可能性があるためです。

施術費を請求するためにも、このポイントに留意してください。

出典・参照:柔道整復師とは | 公益社団法人 日本柔道整復師会

鍼灸院

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鍼灸院では、鍼灸師による、鍼や灸を使った施術を受けることができます。鍼や灸を使用してツボを刺激することで、血流の促進、筋緊張の緩和、自然治癒力の向上などが期待できるでしょう。

特に、炎症や強い筋緊張、神経症状が残っている場合に、鍼灸院での治療が効果的だと言われています。整形外科で治療を受けても、これらの症状が残っている場合には、鍼灸院での治療を検討するとよいでしょう。

なお、鍼灸院での治療も、主治医や保険会社に確認を取ってから通院するようにしてください。無断で通うと、鍼灸院での施術費の支払いも認められない可能性があるため、注意してください。

出典・参照:鍼灸師とは?仕事内容や資格の取り方、就職先など|日本医学柔整鍼灸専門学校(東京) 

追突事故によるむちうちで請求できる賠償金

追突事故の被害者になってしまったら、加害者に対して損害賠償請求ができることをご存じの方は多いでしょう。

被害者が交通事故による損害賠償を請求した場合、加害者が加入している自賠責保険と任意保険から支払われることが一般的です。

自賠責保険とは、自動車を保有している人に加入が義務付けられている強制保険です(自動車損害賠償保障法第5条)。交通事故の被害者(人身事故のみ)に、最低限度の補償を行うためにあります。

一方、任意保険とは、運転者が任意で加入する保険で、自賠責保険から支払われる金額の上限を超えた部分を補うためのものです。

そして、自賠責保険と任意保険から支払われる賠償金には、さまざまな種類があります。

ここからは、追突事故によるむちうちで請求できる賠償金について紹介していきます。

出典・参照:民法|e-Gov法令検索

出典・参照:自動車損害賠償保障法|e-Gov法令検索

治療関係費

MIKI Yoshihito. (#mikiyoshihito)

治療関係費とは、怪我の治療のためにかかった治療費、付添看護費、通院交通費、入院費、入院雑費といった費用のことです。

診察費・手術費・投薬費などの治療費は、実際にかかった費用を請求できます。

付添看護費とは、交通事故の被害に遭い、子どもや高齢者が怪我をした、あるいは、重大な怪我を負ったことで、入院や通院が必要となり、近親者が付き添う必要がある場合に請求できるものです。

自賠責基準では、入院に付き添う場合は日額4,200円、自宅看護・通院に付き添う場合は日額2,100円が実額で支払われます。また、弁護士基準の場合は、入院では日額6,500円、自宅看護・通院付添の場合は日額3,300円となります。

入院雑費は、入院中に必要になる日用品や雑貨などを購入するために必要な費用のことで、自賠責基準では日額1,100円が支払われます。なお、弁護士基準の場合は日額1,500円となります。

出典・参照:限度額と保障内容|国土交通省

出典・参照:自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準|国土交通省

休業損害

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休業損害とは、追突事故でむちうちなどの怪我で仕事を休まなければならなくなったために、収入が減少してしまった場合に請求できる賠償金です。

会社員や自営業者、パート・アルバイトの方などが請求でき、専業主婦(主夫)、無職でも請求が認められることがあります。

自賠責基準では、日額6,100円と実際の休業日数をかけることで算出でき、その金額が支払われます。

また、弁護士基準の場合は、被害者の職業によって、日額の計算方法が異なり、自賠責基準よりも、本来であれば受け取れるはずであった収入と近しい金額を計算できる可能性があります。

出典・参照:限度額と保障内容|国土交通省

出典・参照:自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の 支払基準|国土交通省

慰謝料

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交通事故の慰謝料とは、交通事故の被害者が受けた精神的苦痛に対して支払われる賠償金です。

追突事故の場合に支払われる主な慰謝料は、入通院慰謝料と後遺障害慰謝料です。

入通院慰謝料は、むちうちなどの怪我により、入院や通院をしなければならなくなり、これによって受ける精神的苦痛を金銭に換算して支払われる慰謝料です。

自賠責基準の場合は、日額4,300円で計算され、これに入通院日数×2、または、総治療期間をかけることで計算することができ、算出された金額の低い方が支払われる金額となります。たとえば、総治療期間が3ヶ月(90日)であり、その間に通院した期間が40日の場合、「4,300×40×2」で算出した約34万円が支払われます。

この点、弁護士基準の場合は、53万円となります。金額が大きく異なりますので、保険会社から提示された金額に納得がいかないなどの場合は、弁護士に相談するとよいでしょう。

次に、後遺障害慰謝料は、追突の衝撃などでむちうちなどが完治せず、後遺障害の等級が認められた場合に請求できるものです。支払われる金額は、認定された後遺障害等級によって異なります。

出典・参照:限度額と保障内容|国土交通省

出典・参照:自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の 支払基準|国土交通省

後遺障害逸失利益

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後遺障害が残ると、事故に遭う前のように働けなくなる可能性もあるでしょう。また、労働能力が低下すると、将来にわたって得られる収入が減ってしまうことが予想されます。

後遺障害逸失利益は、後遺障害による労働能力の低下で得られなくなってしまった将来の収入を補償するために支払われる賠償金です。

後遺障害逸失利益は、収入や後遺障害等級に応じた労働能力喪失率、喪失期間などで算出します。

出典・参照:逸失利益とは?計算方法と職業別の具体例をわかりやすく紹介 |弁護士法人ブライト 

弁護士 大橋史典
保険会社が交通事故の賠償金を算定する際に使う、自賠責基準・任意保険基準では、法的に受け取れるはずの金額よりも低額である場合が多いです。提示された金額が低いと感じたり、納得がいかないこともあるでしょう。

そのような時には、弁護士への相談を検討してみてください。弁護士は、これまでに請求が認められた金額を参考にしている弁護士基準で賠償金を算定することが可能です。これによって、賠償金の増額が見込めるでしょう。

追突事故によるむちうちで治療費が打ち切りになるケース

追突事故で負ったむちうちの影響で通院していても、治療費の支払いが打ち切られるケースがあります。

治療費打ち切りとは、加害者の保険会社から病院へ直接支払われていた治療費が支払われなくなることです。

以下では、治療費の支払いが打ち切られてしまう可能性のあるケースを紹介しておりますので、これらのポイントを把握しておきましょう。

1:軽微な事故だった

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事故の内容が軽微であると判断される場合は、事故で負った怪我の程度も軽いと判断されてしまう可能性があります。これによって、治療費打ち切りを言われてしまう場合があるのです。

むちうちは、他者には症状が伝わりづらいことが多いですから、定期的な通院を続け、主治医に自分の症状と治療を続けることの必要性をまとめた意見書や診断書を作成してもらい、継続して治療費を支払ってもらえるよう交渉するとよいでしょう。

2:適切に通院していなかった

MIKI Yoshihito. (#mikiyoshihito)

整形外科などへの通院頻度が少ない場合も、打ち切りの対象になる場合があります。通院の頻度が少ないと、治療の必要性を疑われてしまうことがあるためです。

一概に、どのくらいの頻度で通院すればよいのか、被害者の怪我の程度によって異なるため明確ではありませんが、おおよそ3日に1回程度は通院した方がよいと言われています。

交通事故で負った怪我の治療を受ける際には、適正な頻度で通院しましょう。

3:むちうちの治療期間が3~6ヶ月を超えた

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むちうちの一般的な治療期間の目安は、3~6ヶ月程度とされています。

そのため、治療期間の目安を超えた時点で、被害者に治療を終了するよう求めてくる可能性があるのです。

追突事故によるむちうちの症状は、人によって異なりますから、一概に通院期間を明確にすることはできません。痛みなどが残っている場合には、保険会社からの求めに応じず、症状についてしっかり伝えていく必要があります。

4:簡単な治療しか受けていない

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定期的に整形外科などに通っていたとしても、受けている治療内容が軽微なものの場合、治療費の打ち切りを打診されてしまう可能性があるでしょう。

例えば、マッサージだけ行う、湿布薬の処方だけを行うといった治療です。

本人がマッサージや湿布薬を使った治療で効果があると感じていたとしても、保険会社では治療の必要性がないと判断して、打ち切りの判断をすることが予想されます。

治療費を打ち切られないためには、治療方法について、医師に相談するとよいでしょう。

5:症状を証明できる客観的な資料がない

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保険会社に治療費を支払ってもらうためには、むちうちの症状を証明できる資料を提出しなくてはいけません。

しかし、むちうちの場合、自覚症状があっても、画像所見などで異常を判別できないことが少なくありません。

また、むちうちは神経などの軟部組織が損傷したことで発症することが多いため、レントゲンやCT検査では、症状を認識することができません。これらの検査では、軟部組織の異常が写らないためです。

そこで、このような場合には、医師に相談のうえで、MRI検査を受けることをおすすめします。MRI検査では、神経などの軟部組織の異常を発見できる可能性があるためです。

弁護士 大橋史典
保険会社から治療費の打ち切りを打診された場合には、通院先の医師に相談をして、治療の必要性などを記載してもらった診断書や意見書を作成してもらいましょう。これがあれば、治療の必要性を客観的に示すことができるためです。

なお、それでも治療費の対応延長が認められなかった場合には、弁護士への相談も検討してみてください。

治療費の打ち切りを打診されたときの対処法

症状が残っているにもかかわらず治療費の打ち切りを打診された場合、「被害者は泣き寝入りしなくてはいけないのか」「延長を申し出ることは可能なのか」といった疑問を抱く方もいるでしょう。

もし、治療費打ち切りを打診されてもすぐに諦めないでください。適切な方法であれば、治療費の支払いを延長してもらえる可能性があります。

ここからは、治療費の打ち切りを打診されたときの対処法を紹介していきますので、打ち切りを打診されて困っている方はぜひ参考にしてください。

1:主治医に相談する

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保険会社からむちうちの治療費打ち切りを予告された場合、主治医に相談しましょう。

主治医が、まだ治療は必要と判断すれば、保険会社も治療費支払いの延長を認める可能性があります。そして、治療の必要性などをまとめた診断書や意見書を作成してもらいましょう。

保険会社から打ち切りを打診された場合は、まず主治医に相談するということを覚えておいてください。

2:自費で通院を続ける

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もし主治医に相談して治療が必要と言われたにもかかわらず、治療費が打ち切られてしまった場合でも、通院を続けてください。

打ち切り後でも、治療が必要であったと証明できれば、自費で支払った治療費は、後から加害者側に請求することができます。また、この場合は自分の健康保険を使って、自己負担額を抑えながら通院するとよいでしょう。

もし、治療費を打ち切られたことで通院を止めてしまった場合、適切な入通院慰謝料を請求することができないなど、さまざまな不利益を受ける可能性があります。そのため、怪我が完治、または、医師に症状固定と診断されるまでは、通院を継続するようにしましょう。

追突事故によるむちうちを疑われないための注意点

むちうちは、本人が自覚症状を感じていても、レントゲンやMRIなどの検査でも、異常なしと判断されてしまうこともあるため、他者からは症状の有無がわからない場合が少なくありません。

そのため、追突事故によるむちうちはなかったと判断されてしまい、治療費の支払いを拒否されてしまうこともあります。

追突事故によるむちうちを疑われないためには、どうしたらよいのか、疑問を抱くと思われます。

そこでここからは、追突事故によるむちうちを疑われないための注意点を紹介していきます。

1:すぐに整形外科を受診する

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むちうちを疑われないためには、すぐに整形外科を受診することが大切です。事故直後は、興奮状態となり、痛みを感じにくいこともありますし、時間が経ってから症状が出てくることもあるため、通院を後回しにしてしまう方もいるでしょう。

事故後すぐに整形外科を受診しないと、交通事故と怪我の因果関係がないと判断されてしまい、治療費の支払いを拒否されてしまう可能性があります。

そのため、自覚症状がなくても、すぐに整形外科を受診するようにしましょう。

2:必要な検査を受ける

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症状を証明するために必要な検査を受けることも、むちうちを疑われないためにも必要でしょう。

先ほども述べましたが、むちうちの自覚症状を感じていても、レントゲンやMRIといった検査では、症状を判別できないことも少なくありません。

そこでこの場合には、神経の異常の有無を調べる神経学的検査を受けましょう。神経学的検査には、徒手筋力検査や関節可動域検査、ジャクソンテスト、スパーリングテストなど、さまざまな種類があります。

このような検査を受けることで、神経の異常を客観的に証明できるでしょう。

出典・参照:むち打ち 後遺障害12級認定のポイント神経学的異常所見の詳細解説 | 【公式】名古屋 交通事故専門弁護士にわ法律事務所

3:医師の指示通りに通院する

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医師の指示通りに通院することも大切なポイントです。

診察や治療を受けたときには、医師から次回の通院日が指定されますから、それに従うとよいでしょう。

医師の指示を守らない場合、「治療は必要ないのでは」などという疑いを保険会社に持たれてしまいかねません。

治療の必要性を疑われないためにも、医師の指示通りに通院するようにしましょう。

弁護士 大橋史典
交通事故に遭った直後に痛みや外傷がない場合には、病院を受診してもよいのか迷ってしまうこともあるでしょう。しかし、交通事故に遭った場合は、事故直後に怪我がなくても病院に行くことがとても重要です。必ず病院に行くようにしましょう。

後遺症が残ったら後遺障害等級認定を申請しよう

もしも、追突事故でむちうちの後遺症が残ってしまった場合は、後遺障害等級認定の申請を検討しましょう。

後遺障害等級認定を受けることができれば、加害者から支払われる賠償金の金額が大きく変わってきますので、認定を受けるための手続きをしましょう。

出典・参照:後遺障害等級表|国土交通省

後遺障害等級認定の申請方法

交通事故で後遺症が残っても、すべてが後遺障害として認められるわけではありません。

申請しても認定されない可能性があり(非該当)、適切な方法で申請する必要があります。

そこでここからは、後遺障害等級認定を受けるための手続きの流れについて紹介していきます。ぜひ参考にしてください。

1:症状固定まで通院し医師に後遺障害診断書を作成してもらう

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むちうちの場合、後遺障害等級の14級9号、または、12級13号に該当するケースが大半です。

後遺障害等級の認定には、医師に後遺障害診断書を作成してもらう必要があります。後遺障害診断書を作成してもらうためには、症状固定の診断を受けなくてはいけません。

後遺障害診断書を作成してもらう場合、追突事故に遭った後から受けてきた治療やその結果、残っている症状について正確に記載してもらいましょう。また、伝えた内容に漏れがあった場合は、主治医にその内容も伝えて追記してもらいましょう。

出典・参照:後遺障害等級表|国土交通省

2:申請を行う

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後遺障害等級認定の申請方法には、事前認定と被害者請求の2つがあります。

事前認定とは、加害者側の任意保険会社に後遺障害診断書を提出して手続きを任せる方法であり、被害者請求とは、被害者自身が自分で加害者の自賠責保険会社に後遺障害診断書や必要書類を提出する方法です。

事前認定の場合、後遺障害診断書を加害者の任意保険会社に送るのみですが、その他の申請書類が不足したり、記載内容を工夫することができません。また、被害者請求では、自分で書類を集める手間はかかりますが、申請書類の記載内容などを工夫できますから、等級認定の可能性を高められるでしょう。

3:審査を受ける

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必要な書類を保険会社に提出すると、書類が損害保険料率算出機構に送付され、申請書類に基づき、後遺障害等級認定の審査が行われます。

審査では、書面に記載された内容が等級認定基準に該当するのかを判断していくため、症状などを漏れなく記載しておくことが重要です。

書類の提出から、おおよそ1~2ヶ月後に、審査結果が伝えられるでしょう。

後遺障害慰謝料はどのくらい?

後遺障害慰謝料の金額は、認定された等級によって異なります。

自賠責基準の場合、14級9号では32万円、12級13号では94万円となります。また、弁護士基準の場合は、14級9号で110万円、12級13号は290万円が後遺障害慰謝料の金額となります。

等級に認定されない、低い等級になった場合は、適切な後遺障害慰謝料を請求することができなくなるため、注意が必要です。

出典・参照:自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の 支払基準|国土交通省

出典・参照:後遺障害等級表|国土交通省

弁護士 大橋史典
後遺障害に認定されなかった、認定された等級に納得がいかないなどの場合は、異議申し立てをしましょう。異議申し立てをする際には認定に必要になる資料を追加するとよいでしょう。なお、それでも認定されなかった場合には、弁護士への相談を検討するとよいでしょう。

追突事故でむちうちになったときは適切な対応をしよう

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ここまで、追突事故によるむちうちで請求できる賠償金や、後遺障害等級認定について紹介してきました。

むちうちは時間が経ってから症状が出てくることも少なくないため、受診を先延ばしにしてしまう方もいますが、追突事故に遭った場合は、すぐに整形外科を受診することが大切です。

時間が経ってからの受診では、追突事故と怪我の因果関係を証明できないとして、治療費の支払いを受けられない可能性があります。

追突事故に遭ったときには、これまで解説したポイントに留意して、適切な対応をしてください。

この記事のライター

ドクター交通事故運営

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