むちうちで整骨院に通っても慰謝料は請求できる?整形外科との違いも解説

むちうちで整骨院(接骨院)に通った場合の慰謝料請求について、知りたい方もいるのではないでしょうか。 本記事では、むちうちで整骨院などに通った場合の、慰謝料請求のポイントを紹介しています。むちうちで、整骨院や接骨院などへの通院を考えている方は、ぜひご一読ください。

目次

  1. むちうちの原因・症状について
  2. むちうちの治療を受けるための通院先
  3. 整骨院などと整形外科の違い
  4. むちうちによる整骨院などの施術で慰謝料は請求できる?
  5. むちうちで整骨院などに通ったときによくあるトラブル
  6. 整骨院などに通う場合の注意点
  7. 医師と相談し自分にあった通院方法を考えよう!

「むちうちで整骨院や接骨院に通院した場合、慰謝料は請求できるの?」

「整骨院と整形外科は何が違うの?」

むちうちの通院先を選んでいるときに、このような疑問を抱く方は多いのではないでしょうか。

本記事では、整骨院や接骨院と整形外科の違い、むちうちで整骨院などに通った場合の慰謝料の請求方法、整骨院などに通院する際のトラブル防止法などについて詳しく解説しています。

この記事を読むことで、むちうちで整骨院や接骨院などに通う際にも、トラブルを未然に防止することができるでしょう。

交通事故などのむちうちで、整骨院などの利用を検討している方は、ぜひ最後まで目を通してみてください。

むちうちの原因・症状について

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むちうちは、交通事故などで強い衝撃を受けることで起こる捻挫の症状です。

むちうちと聞くと、首の怪我を想像することがあると思いますが、腕や肩など、首以外の部位にも症状が現れることがあります。

また、痛み以外にもめまいや痺れなど、現れる症状もさまざまです。そのため、交通事故に遭ったら、早めに病院に行きましょう。

出典・参照:むち打ちとは(首や頭の痛み)|東大宮 東整形外科の公式ページ

むちうちの治療を受けるための通院先

交通事故などでむちうちと疑われる症状が出た場合は、速やかに治療を行う必要があります。しかし、むちうちの症状は目立った外傷が見られないため、どこで治療を受けたらよいのか、迷う人も多いでしょう。

ここからは、むちうちになったときに治療や施術を受けられる通院先を紹介します。通院先によって、治療や施術方法も異なるため、それぞれの特性を知っておくことが大切です。

弁護士 大橋史典
むちうちの症状改善を目指すために、整骨院や接骨院、鍼灸院などにも通院することができます。症状に合った適切な方法で施術を受けることで、早期回復を目指すことができるでしょう。

ただし、整骨院などに通院する場合には、病院の医師に整骨院などへの通院の必要性などを確認し、保険会社に連絡をしてから通院を始めるようにしてください。

整形外科

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整形外科では、筋肉や神経などに生じた不具合や痛みなどに対して、適切な治療を行います。

また、医療機器を用いた精密検査を受けることができますので、身体の内部の状態も、調べることができます。

整骨院・接骨院

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整骨院や接骨院では、柔道整復師によるマッサージなどの手技療法を受けることができます。

病院での治療とあわせて通院することで、むちうちの症状緩和を目指すことができるでしょう。

出典・参照:柔道整復師法|e-Gov法令検索

鍼灸院

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鍼灸院では、痛みの原因に作用するツボを、鍼やお灸を用いて刺激して、改善を促す施術を受けられます。

凝りや痺れ、痛みなど身体に違和感を感じる症状に適しており、自然治癒力を高める作用も期待できます。

整骨院などと整形外科の違い

むちうちの治療や施術を受けられる通院先として、整形外科、整骨院や接骨院、鍼灸院がありますが、それぞれの違いがよくわからないという人も多いのではないでしょうか。

ここからは、整形外科と整骨院などの違いについて詳しく説明します。通院先に迷われている方は、ぜひチェックしてみてください。

1:治療や施術を行う人や内容が異なる

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整形外科と整骨院などでの大きな違いとして、施術を行う人の違いが挙げられます。

整形外科では医師が治療を行い、整骨院や接骨院では柔道整復師が、鍼灸院では鍼灸師などが施術を行います。

また、医師の行う治療は医療行為ですが、整骨院などで受ける施術は医療類似行為であるという違いもあります。

出典・参照:医師法|e-Gov法令検索

2:整骨院などでは診断書を作成できない

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診断書は、慰謝料などの損害賠償請求のときに必要になる重要な資料ですが、これを作成できるのは医師のみです

交通事故の加害者や保険会社に慰謝料を請求する際には、診断書が必要になるため、整形外科に通うようにしましょう。

出典・参照:医師法|e-Gov法令検索

3:整骨院などではレントゲンやMRIなどの精密検査が受けられない

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整骨院などでは、レントゲンやMRIなどの医療機器を使った検査は受けられません。

整骨院などは医療機関ではないため、精密検査などの医療行為が行えないのです。そのため、このような検査を受けたい場合は、病院を受診する必要があります。

出典・参照:医師法|e-Gov法令検索

4:整骨院などは時間や場所を気にせず通える

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整骨院などと整形外科では、通いやすさにも違いがあります。

整形外科では、診察時間が限られているところが多く、夜間や休日などは診察を受けられないこともあるでしょう。

反対に、整骨院や接骨院などの場合は、夜間まで受け付けているところも多いです。

仕事などで日中に時間を取ることが難しい人でも、整骨院なら比較的通いやすい場合もあるでしょう。また、整骨院などは、駅付近など利便性がよい場所にもあることが多く、自分が通いやすい場所を見つけられることもメリットの1つです。

むちうちによる整骨院などの施術で慰謝料は請求できる?

交通事故によるむちうちで整骨院などに通った場合、慰謝料を請求できるのか、不安に感じる人もいるのではないでしょうか。

ここでは、整骨院などで施術を受けても、慰謝料の請求が認められるのか詳しく解説します。

ポイントもまとめているため、むちうちで整骨院などにかかる場合は事前に確認しておきましょう。

弁護士 大橋史典
交通事故の慰謝料(入通院慰謝料)は、被害者の方が実際に病院や整骨院などへ通院した期間に基づいて計算されます。そのため、適切な頻度で症状が完治するまで、あるいは、症状固定と診断されるまでは通院を継続しましょう。

なお、整骨院などに通って施術を受ける場合も、その必要性があるなどの場合に請求が認められます。自己判断で通院を始めても認められない可能性が高いので、医師に確認するようにしてください。

整骨院などに通っても慰謝料の請求は可能

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整骨院などで、むちうちの施術を受けた場合でも、慰謝料を請求することは可能です。整骨院や接骨院などに通った期間も含めて慰謝料を請求しましょう。

ただし、前提として、整骨院などへの通院を始める前に、医師に確認を取り、整骨院などへ通院することを保険会社に連絡をしていることが必要です。

このような対応が無ければ、整骨院などへ通院した期間が慰謝料の算定期間に含まれない可能性があるため、注意しましょう。

また、慰謝料を請求するためには、診断書を提出する必要があるため、まずは整形外科を受診して診断書を作成してもらいましょう。

むちうちで整骨院などに通ったときによくあるトラブル

むちうちで整骨院などに通った際に、起こりがちなトラブルがいくつかありますが、原因を知っておくことで、未然に防ぐことができるようになるでしょう。

ここからは、むちうちで整骨院や接骨院などに通った際に、よくあるトラブルについて紹介します。他人事とは思わずに、このようなトラブルが起きないように気をつけましょう。

1:保険会社による治療費打ち切り

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むちうちで整骨院などに通う場合に起こりやすいトラブルが、保険会社による治療費支払いの打ち切りです。

整骨院などには通院しているが病院に通院していない、整骨院などに通うことを保険会社に連絡をしていなかった場合に起こる可能性があります。

整骨院などにかかる施術費の支払いを受けるためにも、医師の確認と保険会社への連絡を忘れずに行いましょう。

2:慰謝料が減額される

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慰謝料の金額は、病院などへの通院期間や日数を元に算出するため、通院期間があまりにも短い場合は、慰謝料も減額される可能性が高いでしょう。

また、整骨院や接骨院は、医療機関ではないため、通院とみなされない場合があります。このようなトラブルを防ぐためにも、定期的に病院を受診することが重要です。

3:診断書が作成されない

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整骨院などでは、慰謝料請求などで必要となる診断書を書いてもらうことができません。

診断書は、交通事故の損害賠償請求などで必ず必要になりますから、病院にも定期的に通院するようにしましょう。

出典・参照:医師法|e-Gov法令検索

整骨院などに通う場合の注意点

整骨院などに通う場合に生じうるトラブルを避けるためには、トラブルになる要因を知っておくことがよいでしょう。

ここからは、トラブル防止のためのポイントを解説します。整骨院や接骨院は、医療機関ではないということをよく理解した上で、適切に利用することが大切です。

整形外科を受診する

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交通事故でむちうちになった場合は、まずは整形外科で受診しましょう。

整形外科を受診していなければ、診断書が作成されないため、慰謝料などの人損に関する損害賠償の請求が認められません。

また、整骨院などでは、精密検査を受けられないため、不調の原因を見過ごしてしまう可能性もあります。交通事故でむちうちが疑われる場合は、必ず整形外科で詳しい検査を受けましょう。

医師に相談してから整骨院などに通院する

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整骨院などに通う前に、必ず医師に相談しておくことが大切です。医師の確認があれば、整骨院や接骨院などでの施術も治療の一環として認められる可能性があります。

そのため、医師に確認するということを覚えておきましょう。

整形外科にも定期的に通院する

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整形外科で診察を受けたら、医師に整骨院や接骨院に通院してもよいか、相談しましょう。また、この場合でも、定期的に整形外科と併用することが重要です。

病院に通っていないと、保険会社から治療費の支払いを打ち切られたり、慰謝料の金額も低くなりかねません。

そのため、整骨院などに通院する際には、定期的に整形外科へも通院しましょう。

保険会社への連絡も忘れない

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整骨院や接骨院で施術を受けることを、保険会社にも連絡しましょう。治療の状況を保険会社に正しく把握してもらうことが大切です。

相手方の保険会社に連絡する際は、医師の確認を得たうえで、整骨院などに通っている旨を伝えることで、トラブルを防ぎやすくなるでしょう。

弁護士に相談する

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自力でのトラブル解決が難しいと感じた場合や、交渉に不安があるなどのときには、弁護士に相談することも1つの手段です。

医師の同意を得た上で、整骨院や接骨院に通っていても、保険会社によっては整骨院(接骨院)での施術を、治療の一環と認めない可能性もあります。

このような場合は、弁護士に相談して、保険会社に交渉してもらうことを検討するとよいでしょう。

弁護士 大橋史典
弁護士は被害者の治療状況や怪我の程度などから、整骨院などへの通院の必要性を主張していきます。
また、保険会社から提示された慰謝料などの金額が正しいものなのか判断することができますし、増額の余地が認められるときには、弁護士基準で計算した金額で請求することも可能です。

交通事故の対応に不安があるなどのときには、弁護士への相談も検討してみてください。

医師と相談し自分にあった通院方法を考えよう!

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交通事故でむちうちになったときは、医師に相談した上で整骨院や接骨院などの通院を考えていくことが大切です。

むちうちの症状を早く和らげるためにも、整骨院などでの施術は効果的です。それぞれの特性やポイントを踏まえた上で、うまく活用してみてください。

この記事のライター

ドクター交通事故運営

交通事故の痛みの緩和に最適な通院先をご紹介!業界最高水準の通院サポートをご提供します。

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