飲酒運転の同乗者も罪になる?刑事処分と行政処分の違いも解説!

飲酒運転の車両に同乗している人の処分について紹介します。運転手が飲酒して運転していた場合の罪や、免許を持つ同乗者の処分なども解説。また、飲酒運転の種類や定義についてもまとめているので、飲酒運転の刑事処分や行政処分を調べる際の参考にしてください。

目次

  1. 飲酒運転の同乗者に科せられる刑罰を知っておこう
  2. 飲酒運転は2種類に分かれる
  3. 飲酒運転の同乗者に対する処分の種類とケース別による刑罰
  4. 運転手にお酒や車両を提供した人はどうなる?
  5. 飲酒運転の同乗者は刑事処分や行政処分で罪を科せられる

飲酒運転の同乗者に科せられる刑罰を知っておこう

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道路交通法第65条第1項には「何人も酒気を帯びて車両等を運転してはならない」と記されています。そのため、少量のお酒を飲んだ状態での乗車でも、刑罰を科せられます。

また、飲酒運転をしている車両はドライバーはもちろん、同乗者にも刑罰が科せられるので注意しましょう。

本記事では、飲酒運転の同乗者に問われる罪や刑罰について紹介します。さらに、ケース別による処分の種類や刑罰も掲載しているので、調べる際の参考にしてください。

出典:道路交通法(e-GOV法令検索)

飲酒運転は2種類に分かれる

まずは、飲酒運転の種類について紹介します。罪が問われる刑罰の種類や定義をまとめているので、法律を調べる際の参考にしてください。

飲酒運転の種類①酒酔い運転

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酒酔い運転とは、道路交通法第117条の2第1号に規定されている「酒に酔った状態」で車両を運転する行為を指します。酒に酔った状態とは、アルコールの影響によって正常な行動ができない状態を指し、アルコールの保有量は関係ありません。

規定のアルコール摂取量に満たない場合でも支えがないと直立できない状態やまっすぐ歩行できない状態が該当します。また、質問に対して正常な受け答えができない、目が充血している、客観的に見ても酔っているなどの状態です。

出典:道路交通法(e-GOV法令検索)

飲酒運転の種類②酒気帯び運転の定義

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酒気帯び運転とは、道路交通法第117条の2の2第3号に規定されている「身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態」で運転する行為です。

酒気帯び運転の定義は、血液1mlにつき0.3mg以上、または呼気1Lにつき0.15mg以上のアルコールを保有している状態を指します。

出典:道路交通法(e-GOV法令検索)

飲酒運転の同乗者に対する処分の種類とケース別による刑罰

次は、飲酒運転を行った車両の同乗者に対する処分や罪について紹介します。処分の種類やケース別に分けた刑罰も掲載しています。

同乗者の定義

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車両に乗っている人は、同乗者・搭乗者と呼ばれ、それぞれ異なる意味を持ちます。搭乗者とは、ドライバーを含む車両の中にいた全員のことを指します。

一方、同乗者とはドライバー以外の車両に乗っている人のことです。また、同乗者の座席の位置は関係なく、助手席でも後部座席でも同じ扱いとなっています。

なお、道路交通法第65条第4項では、車両のドライバーが飲酒をしていると知りながら、該当車両の乗車を依頼し、同乗してはならないと定められています。

出典:道路交通法(e-GOV法令検索)

処分の種類①刑事処分

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飲酒運転では、ドライバーにはもちろん、同乗者も罪に問われてしまいます。その際に、基準となるのがドライバーの飲酒の有無です。同乗者が酒気を帯びているかどうかは関係ありません。

そして、飲酒した場合の処分の種類には刑事処分と行政処分があります。刑事処分とは、罰金、禁固、懲役などの処分を指します。

そして、刑事処分の対象となるのは、事故によって相手を怪我させたり、死亡させたりした場合の人身事故だけです。事故の際に車両が壊れただけの「物損事故」の場合は、原則刑事責任を負う必要はありません。

出典:道路交通法(e-GOV法令検索)

処分の種類②行政処分

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道路交通法に基づく処分を下す刑事処分に対して、行政処分とは各行政庁が法令を根拠に下す処分を指します。道路交通法を根拠にした場合、各都道府県の公安委員会が行う免許の取消・停止などの処分を実行します。

出典:道路交通法(e-GOV法令検索)

ケース①運転者が酒酔い運転をしていた場合

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ドライバーが酒酔い運転をしていた場合は、刑事処分と行政処分を受ける可能性があります。酒酔い運転のケースの場合、5年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられ、同乗者には3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。

また、違反点数は35点です。前歴やその他の累積点数がない場合でも免許取消となり、再取得するまでには3年の経過が必要となります。

出典:道路交通法(e-GOV法令検索)

ケース②運転者が酒気帯び運転をしていた場合

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ドライバーが酒気帯び運転をしていた場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられ、同乗者に対しては2年以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます。

また、酒気帯び運転では、呼気1Lあたりのアルコール量によって処分が変わるので覚えておきましょう。

アルコール量が0.15mg以上0.25mg未満の場合は違反点数13点、90日間の免許停止となります。アルコール量が0.25mg以上の場合は違反点数が25点、免許取消・欠格期間は2年です。

出典:道路交通法(e-GOV法令検索)

ケース③運転者が飲酒運転で交通事故を起こした場合

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飲酒をして車を運転し、交通事故で人を死傷させた場合、ドライバーは「危険運転致死傷罪」に問われ、非常に重い刑罰の対象となる可能性があります。そして、同乗者も事故についての刑事責任を問われる可能性が高いです。

正確には、ドライバーの違法行為を手助けした「幇助犯」または、違法行為をそそのかした「教唆犯」、共同して違法行為を行った「共同正犯」として処罰される可能性があります。

ケース④同乗者が免許を持っている場合

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ドライバーの飲酒状態

同乗者の行政処分

酒気帯び運転(0.25mg未満)

違反点数13点、免許停止90日

酒気帯び運転(0.25mg以上)

違反点数25点、免許取消・欠格期間2年

酒酔い運転

違反点数35点、免許取消・欠格期間3年

車両の同乗者が免許を持っている場合は、行政処分も下されます。行政処分はドライバーの飲酒状態によって異なり、酒酔い運転と判断された場合は、免許の取消が執行されます。

なお、同乗者が免許を持っていない場合でも法律上では、処罰が問われてしまうので注意しましょう。

出典:道路交通法(e-GOV法令検索)

ケース⑤運転手が飲酒運転であることを知らなかった場合

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運転をしている人が飲酒していると知らなかった場合でも同乗者は罪に問われてしまうのでしょうか?友人などに頼んで車で迎えに来てもらった際に、相手が飲酒していることを知らずに乗車した場合は、同乗者に刑事処分は科されないことになっています。

あくまで、飲酒していることを知っていたにもかかわらず同乗したことで罪が成立します。ただし、ドライバーが明らかに飲酒している状態と認識できるのに同乗した場合は、刑罰の対象となる可能性があるので注意しましょう。

運転手にお酒や車両を提供した人はどうなる?

次は、ドライバーにお酒や車両を提供した人の罪や処分を紹介します。同乗しない場合でも飲酒者に車やお酒を提供した場合は罪を問われる可能性があるので注意しましょう。

お酒を提供した人に科せられる罪

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道路交通法第65条3項では、飲酒運転をする恐れがある人に対して、酒類を提供またはお酒を進める行為を禁止しています。

酒類を提供したドライバーが酒気帯び運転をした場合は2年以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。また、酒酔い運転をした場合は3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられるので注意しましょう。

出典:道路交通法(e-GOV法令検索)

車両を提供した人に科せられる罪

kenny2332

道路交通法第65条2項では、飲酒運転をするおそれがある者に対して車両等を提供することを禁止しています。車両を提供したドライバーが酒気帯び運転をした場合は3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。

また、酒酔い運転の場合は5年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられるので注意しましょう。

出典:道路交通法(e-GOV法令検索)

車両を提供した時点でお酒を飲んでいなかった場合

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車両を提供した時点で、飲酒をしていなかった場合は提供した人に刑罰はありません。車を提供した後にお酒を飲んだ場合、提供者は飲酒を知らなかったので、刑事罰の対象にはなりません。

あくまで、お酒を飲んでいることを知りつつ、車を提供した場合に刑罰が発生します。ただし、自動車を貸した人が飲酒したことを知らなくても、民事上の責任を負う可能性はあるので注意しましょう。

飲酒運転の同乗者は刑事処分や行政処分で罪を科せられる

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飲酒運転を行った場合、ドライバーには刑事処分や行政処分で罪を科せられますが、同乗者にも同様の処分が下されます。

また、同乗者が免許を持っていても持っていなくても、お酒を飲んでいると認識して同乗した場合は、刑罰の対象になるので注意しましょう。また、車に乗ることを知りながらお酒や車を提供した場合も、刑罰の対象になるので注意が必要です。

この記事のライター

あずき

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