物損事故は警察への届出が必要?事故が発生したときの対応や注意点も

物損事故が起きたら警察への届出が必要か、理由も合わせて解説します。また、あとになって怪我の症状が出た場合の、物損事故から人身事故へ切り替える方法も説明!事故が発生したときの対応の流れや、警察へ届出をしないリスクもまとめているため、参考にしてください。

目次

  1. 物損事故が発生したら警察への届出は必要か?
  2. 物損事故の基礎知識
  3. 物損事故で警察への届出が必要な理由
  4. 物損事故が発生したときの対応
  5. 物損事故で後日に怪我が判明した際の流れ
  6. 物損事故が発生したときの注意点
  7. 物損事故が発生したら速やかに警察へ届出をする

物損事故が発生したら警察への届出は必要か?

Jeff Milner

交通事故には、物損事故と人身事故があります。物損事故は怪我人がいないため、警察へ届出をしなくても良いと、判断する人もいるでしょう。

本記事では、物損事故は警察への届出が必要なのか、理由や対応の流れなどを解説します。また、賠償金を請求するときに必要な、事故証明書や実況見分調書についても説明するため、チェックしてみてください。

物損事故の基礎知識

物損事故とは?

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物損事故とは、死傷者がいない交通事故のことです。物損事故の被害は、物が損傷したり滅失をすることで、人的なことはありません。したがって、損害賠償の対象も、損傷した物品の修理費や修理中の代車費用などに限られます。

また、物損事故の場合は、自賠責保険が適用されません。被害者が車両保険に加入しているか、加害者が対物補償付きの任意保険に加入している必要があります。それ以外は、保険会社からの保証金は受け取れず、加害者本人に損害賠償を請求ることになります。

物損事故とは、交通事故により物(自動車など)が傷ついたり壊れたりして損害(「物件損害」ないし「物損」といいます)が発生したが、ケガ人はおらず人的な損害は発生していない交通事故のことをいいます。

出典: www.adire.jp

物損事故と人身事故の違い

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人身事故は、死傷者が出た人的被害のある交通事故のことをいいます。物損事故を起こした場合、原則的に加害者は刑事処分や行政処分を、受けることはありません。

しかし、人身事故の場合、加害者は刑事処分と行政処分、民事処分を受けることがあります。物損事故と人身事故の共通点は、民事責任を負うことと、加害者に損害賠償を請求できることです。

物損事故で警察への届出が必要な理由

理由①運転者は警察へ報告する義務がある

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物損事故を起こしたら、まずは車両を安全な場所へ移動させ、状況を確認してから警察へ連絡します。交通事故が起きた場合は、たとえ小さな事故でも警察へ報告しましょう。

これは道路交通法において、事故当事者双方の報告義務として記載されています。警察への報告を怠ると、3ヶ月以下の懲役あるいは5万円以下の罰金が課せられるため、充分注意してください。

出典:物損事故と報告義務(弁護士法人泉総合法律事務所)

理由②警察へ届出をしないと事故証明書が発行されない

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保険会社へ賠償金を請求するときに、事故証明書が必要になります。事故証明書とは、交通事故が起きたという事実を、公的に証明する書類です。事故証明書は、警察へ事故の届出を提出しないと、発行されません。

物損や人身、事故の程度に関わらず、いかなる場合も警察へ届出をしてください。自分で手続きをする時間がない場合は、任意保険会社が代行で取得してくれるため、相談してみましょう。

単独事故の場合でも警察への届出が必要?

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単独事故とは、相手がおらず、すべて自分に過失と責任がある交通事故のことです。小さな単独事故であれば、警察へ届出をしなくても良いだろうと判断するのは、正しくありません。理由は、あとからトラブルになるケースも多いからです。

また、単独事故で電柱にぶつかり破損させたり、家屋の壁を壊すなどして、そのまま逃走した場合は「当て逃げ」として扱われます。

きちんと警察へ連絡をすれば、処罰を受けずに済むことでも、当て逃げになると罰則の対象になります。したがって、自損事故でも警察への届出が必要です。

物損事故が発生したときの対応

対応①警察へ連絡する

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物損事故を起こしたら、まずは安全を確認してから、警察へ連絡をします。警察が事故現場へ来るまでに、相手側の連絡先や免許証などを記録しておきましょう。

状況によっては、相手がそのまま逃げてしまう恐れもあります。加害者の行方が分からなくなれば、損害賠償の請求も困難になります。相手の情報は、しっかり確保しておいた方が安心です。

対応②保険会社に連絡する

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警察への届出と共に、保険会社へ連絡することも重要です。物損事故の場合は、車両保険や対物賠償保険を利用できます。ただし、具体的な補償内容は、それぞれの保険会社によって違います。

また、事故で破損した車を修理する場合は、事前に相手側の保険会社へ、忘れずに連絡しておきましょう。連絡をせずに修理を行うと、相手側の保険会社が修理費の支払いを、拒否するケースもあるからです。

対応③資料を集める

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賠償金を請求する際は、金額を明確にするための資料が必要になります。物損事故で請求できるのは、修理費用や代車費用、休車損害などです。したがって、事故車の修理見積書や、代替車両の購入見積書などを集めます。

これらの手続きは、契約している保険会社に委ねることも可能です。また、先述のように、賠償金の請求には、事故証明書も必要です。物損事故の場合、事故証明書の申請期限は、事故発生から3年であることも認識しておきましょう。

対応④示談交渉を行う

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請求する賠償額の見通しが立ったら、相手側の保険会社に請求します。また、契約している保険会社が、示談交渉に介入しない場合は、自分で行います。

このようなケースでは、相手側の保険会社が、示談金を掲示してくることが多いです。相手側と交渉を行い双方が合意したら、示談成立となり賠償金が支払われます。もしも交渉が決裂した場合は、裁判を行うケースもあります。

物損事故で後日に怪我が判明した際の流れ

流れ①病院を受診し診断書を作成してもらう

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人身事故の切り替え手続きをするには、事故と怪我の因果関係を証明する必要があります。それを証明できるのが、病院で発行される診断書です。あとから出た症状に応じて、整形外科や脳神経外科、神経内科などで、受診してください。

また、事故発生から病院で受診するまでの期間が、長くなり過ぎないように注意しましょう。理由は、事故と怪我との因果関係が薄れてしまうからです。

交通事故に遭い、診断書の発行や通院先でお悩みの方はドクター交通事故に相談してみてはいかがでしょうか?通院の流れや事故の相談、さらに近くの通院先を紹介してくれます。

流れ②警察署で人身事故の切り替え手続きを行う

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診断書を取得したら警察へ提出し、人身事故の切り替えをするための申請手続きを行います。その際に、切り替えに必要な書類を担当の警察官に支持されるため、適宜対応してください。

必要書類を提出すれば、申請手続きは完了です。あとは、担当の警察官が、人身事故への切り替えが妥当であるか判断します。

流れ③取り調べや実況見分などを受ける

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警察が物損事故から人身事故へ切り替えた場合は、刑事事件として扱われます。そのあと、事故当事者は、警察から取り調べや実況見分などを受けることになります。

このときに作成される実況見分調書は、内容によって賠償金額が左右されることもある重要資料です。したがって、実況見分や取り調べには協力をし、警察に正確な状況を伝えてください。

人身事故への切り替えが認められなかった場合は?

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物損事故から人身事故への切り替えが、認められなかった場合でも、民事での賠償金は請求できます。ただし、事故による怪我であることが、明確に証明されているケースのみです。

事故と怪我の因果関係が立証できない理由で、人身事故への切り替えが認められなかった場合は、注意が必要です。

物損事故が発生したときの注意点

注意点①当て逃げにあったらすぐに警察へ連絡する

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物損事故の被害者になったとき、加害者に逃げられるケースもあります。物損事故においては、加害者に逃走された際、政府からの保証制度もありません。

逃走後、時間が経つにつれて、捜索も困難になります。そのため、物損事故を起こしたら、速やかに警察へ報告をしましょう。

注意点②怪我をしているのに物損事故扱いにしない

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交通事故で目に見えるほどの怪我がなかった場合、警察で物損事故として処理されることもあります。しかし、あとで怪我や痛みが発症した際に、物損事故のままだとリスクも生じます。

例えば、入通院慰謝料や治療費、後遺障害慰謝料などは、物損事故だと請求できません。また、相手側と過失割合でトラブルになったときも、物損事故だと実況見分調書がないため、不利になります。

そのようなリスクを避けるためにも、怪我が分かれば、速やかに人身事故への切り替え手続きをしてください。

注意点③物損事故で保険を利用すると等級が下がる

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単独の物損事故などで、自分にすべて過失がある場合、修理代などの損害金は自分で支払うことになります。また、自分が加入している保険会社から、支払いを受けることも可能です。

しかし、保険を使用することで等級が下がり、次年度の支払いが高くなることもあります。ケースによっては、自分で払って修理した方が安くなることもあるため、契約内容をよく確認してください。

物損事故が発生したら速やかに警察へ届出をする

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物損事故で警察へ届出をしないと、さまざまなリスクを伴います。あとになって、怪我や痛みが発症した場合は、物損事故から人身事故へ、切り替え手続きをすることが重要です。

また、切り替えの手続きは、事故発生後から日が経ち過ぎないように注意しましょう。事故に遭うと気が動転することもありますが、本記事を参考にして、適切な対応をしてください。

この記事のライター

宮内直美

最新の情報や疑問に思ったことなど、調べることが好きなフリーライターです。交通事故の防止や対処法に役立つ情報を収集して、分かりやすく執筆します。

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