物損事故で警察を呼ばなかったらどうなる?連絡するときのポイントも

物損事故で警察を呼ばなかったとき、加害者と被害者にどのようなリスクがあるのかまとめています。警察を呼ばなかったことで起こりうるトラブルや、後日連絡した際の慰謝料についても解説。物損事故で連絡するポイントも説明しているため、交通事故にあった際の参考にしてください。

目次

  1. 物損事故の連絡をせずに警察を呼ばなかったときのリスクを解説
  2. 物損事故で警察を呼ばなかったときのリスク
  3. 物損事故で警察に連絡するときのポイント
  4. 物損事故の連絡をせず警察を呼ばなかったらリスクがある

物損事故の連絡をせずに警察を呼ばなかったときのリスクを解説

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物損事故が起きたとき、負傷者がいないことや軽微な事故という理由で、警察を呼ばないケースがあります。しかし、負傷者がいない物損事故であっても、警察を呼ばなければなりません。

なぜ連絡が必要なのか、警察を呼ばなかった場合のリスクについて解説します。物損事故で警察に連絡するときのポイントも、併せて参考にしてください。

物損事故で警察を呼ばなかったときのリスク

後から怪我がわかっても慰謝料を請求できなくなる

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負傷者がいない事故の場合、警察へ連絡する必要がないと考える人もいるでしょう。しかし、その場では怪我をしていないと判断しても、後日、痛みが出ることもあります。そうすると、物損事故から人身事故へ切り替える手続きが必要です。

人身事故への切り替えには、交通事故証明書が必要です。しかし、警察を呼ばなかった場合、交通事故証明書を発行してもらえません。

また、交通事故証明書がなければ、治療費や慰謝料の請求もできなくなります。後日発行してもらうこともできますが、スムーズに発行してもらえない可能性もあります。そのため、軽微な事故であっても示談交渉には応じず、すぐに警察へ連絡しましょう。

警察への届け出がその場でできなかったときは、後日、事故の当事者のいずれかが最寄りの警察署に届け出ることもできます。ただし、日時が経過していると事故現場の傷跡が薄れ過失認定ができない、身体に痛みが出ても交通事故との因果関係が証明できないなどのトラブルになる可能性が高いため注意が必要です。

出典: www.zurich.co.jp

損害賠償請求でトラブルになる可能性がある

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車の破損などがある場合、被害者は加害者へ修理費や買替差額費を、請求することができます。損害賠償を請求する場合も、交通事故証明書が必要です。

警察を呼ばずに示談交渉に応じた場合、加害者と連絡が取れない、事故で不利な立場になるなどのトラブルになることもあります。修理費用など、実際にかかった損害を支払ってもらうためにも、警察を呼んで適切に対応してもらいましょう。

当て逃げとして扱われることがある

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自損事故で被害者がいないため、警察へ連絡しなくてもよいと考える人もいるようです。しかし、自損事故であっても、警察へ連絡しなければなりません。

ガードレールやフェンスなどが破損したにもかかわらず、警察を呼ばずに立ち去れば、当て逃げになります。また、車両保険は、交通事故証明書がなければ、利用できない可能性もあります。

道路交通法違反になる

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たとえ物損事故であっても、交通事故を起こしたら、警察へ連絡することが道路交通法で定められています。そのため、警察へ連絡しない(事故不申告)ことは、道路交通法違反に該当します。

場合によっては、刑事処罰の対象になることもあるため、事故が起こったらすぐに警察へ連絡しましょう。

道路交通法第七十二条(e-GOV法令検索)

物損事故で警察に連絡するときのポイント

ポイント①事故の発生場所を伝える

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まずは事故が発生した場所を、警察へ伝えます。土地勘がない場所であっても、目印になる建物や道路標識がないか、確認してみてください。また、スマートフォンアプリを使う、近くにいる人へ確認してみるなどの方法も良いでしょう。

ポイント②現場の状況を正確に伝える

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場所を知らせたら、事故現場の状況も正確に伝えましょう。負傷者や物損の有無を確認した上で、警察へ分かりやすく状況を伝えます。物損事故の場合、負傷者はいませんが、状況によっては救急車へ連絡することも必要です。

ポイント③壊れたものの破損状況を伝える

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物損事故の場合、車両の他に破損しているものと状態を、警察に伝えます。電柱やフェンス、ガードレールなど、何がどのように破損しているか、具体的に伝えます。

また、車両に積載物があるかどうかも、併せて説明しましょう。事故を起こすとパニックになりますが、落ち着いて伝えることが大切です。

物損事故の連絡をせず警察を呼ばなかったらリスクがある

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物損事故の場合、示談で済ませようとしたり、警察へ連絡せずに立ち去ってしまう人もいます。しかし、物損事故であっても、警察への連絡は必要です。

警察を呼ばないことは、加害者にとっても被害者にとっても、多くのリスクがあります。慰謝料請求ができない、人身事故へ切り替えできないこともあるため、必ず警察を呼びましょう。

この記事のライター

伊藤

女の子と男の子の子育てをしながら、フリーライターをしています。交通事故や怪我に関する疑問を解決できるよう、主婦目線でわかりやすく説明していきます。

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