無免許運転の欠格期間はどのくらい?罰則や違反点数と再取得方法

自動車を無免許で運転するとどのような罰則があるのでしょうか。この記事では、無免許運転をした場合に科される罰則や違反点数、免許取り消しの欠格期間のほか、無免許運転となる具体的な状況などについて紹介します。ドライバーの方はぜひ一度この記事をお読みください。

目次

  1. 無免許運転とは
  2. 無免許運転の具体例
  3. 無免許運転をするとどうなる?
  4. 無免許運転による欠格期間
  5. 車を貸した人や同乗者が罪に問われることも
  6. 免許取り消し処分を受けた後の再取得方法
  7. 無免許運転を絶対にしないよう運転者も周囲も注意しよう

免許を取得することなく車を運転することを無免許運転と言います。しかし、状況によっては免許を取得していても無免許運転になるケースがあることをご存知でしょうか。

 本記事では、無免許運転の定義や、無免許運転に該当する具体的な状況、免許取り消しの欠格期間などの行政責任、懲役・罰金といった刑事責任などについて紹介しています。 

この記事を読むことで、どのような行為が無免許運転となり、無免許で運転することでどのような罰則が科されるのかを知ることができます。無免許運転の責任を理解することにより、無免許運転という交通違反を起こさないための意識作りの一助となるでしょう。

また、無免許であることを知りながら自動車を貸したり、同乗した場合でも、 罪に問われる可能性があるため、日常的に車を運転するドライバーの人はもちろん、家族や友人など身近にドライバーがいる人も、是非ご一読ください。

無免許運転とは

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無免許運転とは、運転免許を取得せずに自動車やバイクなどを運転することを言います。

これまでに一度も運転免許を取得したことのない人が運転をした場合は、無免許運転に該当します。しかし、運転免許を取得していても、免停中に運転をするなどの条件次第では無免許運転に該当するおそれがあります。

ここでは、無免許運転の定義や該当する条件、罰則、免許取り消しとなった場合の欠格期間などについて紹介します。不注意などから無免許運転をしてしまわないよう、この記事でご確認ください。

弁護士 大橋史典
運転免許を取得していたにもかかわらず、免停中などの期間に運転をしてしまった場合は、無免許運転となり、責任を課されてしまう可能性があります。うっかりと無免許運転をしてしまい、責任に問われないよう、注意しましょう。この記事では、無免許運転の種類や責任の内容について弁護士が解説しています。

無免許運転の定義

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無免許運転について定めている法律は、道路交通法です。

同法の第64条では、運転免許を受けずに自動車などを運転することや、免許を取り消されたり、停止されたりしている状態での運転を禁じています。

つまり、法律上において無免許運転とは、免許を取得していない状態、または、免停や免許の取り消し(免取)といった免許が失効している状態で自動車などを運転する行為を指しています。

出典:道路交通法|e-Gov法令検索 

参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105

免許不携帯と免許条件違反は無免許ではない

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無免許運転と似た交通違反に、「免許不携帯」と「免許条件違反」があります。どちらも道路交通法違反ではありますが、根拠となる条文が異なるため、無免許運転とは別の交通違反として扱われます。

免許不携帯とは、運転免許を受けた人が免許証を携帯せずに自動車などを運転することです。

免許証の携帯義務は、道路交通法第95条で規定されています。

免許条件違反とは、免許証の条件欄に記載されている免許の条件に反する条件で、自動車などを運転することです。例えば、条件に「眼鏡等」が付されているにもかかわらず裸眼で運転をする、「AT車に限る」の条件に反してマニュアル車(MT車)を運転するなどの行為が該当します。

免許の条件については、道路交通法第91条や第91条の2に規定があります。

出典:道路交通法|e-Gov法令検索  

参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105

無免許運転の具体例

一口に無免許運転と言っても、さまざまなケースが考えられます。

ここでは、無免許運転になってしまう状況の代表的な具体例を5つご紹介します。また、この5つ以外で無免許運転に該当しうる状況についても、あわせてご紹介します。

有効な運転免許を一度も取得することなく運転(純無免)

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これまでに有効な運転免許を一度も取得したことのない人が自動車などを運転することは「純無免許運転」(純無免)と言います。

例えば、運転免許を取得できるのは16歳から(普通二輪免許など)ですから、運転する人が15歳以下の場合は純無免です。

出典:道路交通法|e-Gov法令検索  

参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105

免許証の取り消し処分を受けている場合の運転(取消無免)

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交通違反で免許の取り消し処分を受けた人が、その期間中(欠格期間)に運転した場合は「取消後無免許運転」(取消無免)となります。

免許の取り消し処分となるのは、前歴なしの場合、累積違反点数が15点以上の時です。単独で違反点数が15点以上になる交通違反には、過労運転(居眠り運転)や妨害運転(あおり運転)などがあります。

出典:行政処分基準点数|警視庁

参照:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/torishimari/gyosei/seido/gyosei20.html

出典:交通違反の点数一覧表|警視庁

参照:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/torishimari/gyosei/seido/tensu.html

免停中の運転(停止中無免)

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免停中に運転をした場合は「免停中無免許運転」(停止中無免)となります。

前歴なしの場合、累積違反点数が6点以上で免許停止となります。違反点数が単独で6点以上になる違反行為は、車検を受けていない自動車を運転することや、時速30km以上(高速道路では40km以上)の速度超過などです。

出典:行政処分基準点数|警視庁

参照:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/torishimari/gyosei/seido/gyosei20.html

出典:交通違反の点数一覧表|警視庁

参照:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/torishimari/gyosei/seido/tensu.html

運転資格のない自動車の運転(免許外無免)

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取得した免許では運転できない種類の自動車を運転することを「免許外無免許運転」(免許外無免)と言います。

運転免許には種類があり、その種類に応じて運転できる車種が決まっています。例えば、普通免許の場合は、普通自動車のほか小型特殊自動車と原動機付自転車は運転できますが、大型自動二輪車などは運転できません。

 

出典:道路交通法|e-Gov法令検索  

参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105

運転免許の有効期限切れでの運転(失効無免)

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運転免許を更新しないまま有効期限が過ぎた場合は、免許の効力が無くなるため、免許を取得していないことと同じ状態になります。この状態で運転と「失効後無免許運転」(失効無免)になります。

免許が失効してしまうと更新手続きができなくなるため、失効後に改めて免許が必要な場合には、再度試験を受ける必要があります。

なお、やむを得ない理由があって免許を更新できなかった場合は、失効後6か月以内であれば、適性試験と講習を受けるのみで免許の再取得が可能です。

出典:運転免許の期限切れ手続き(やむを得ない理由があり、失効後6か月以内)|熊本県警察

参照:https://www.pref.kumamoto.jp/site/police/52123.html

その他(免許交付前運転・海外運転免許)

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上記以外にも、無免許運転になるケースはいくつかあります。

例えば、運転免許試験に合格した後、免許の交付を受ける前に自動車を運転すると無免許運転になってしまいます。取得時講習などがある場合、試験の合格から免許の交付までの期間が開くので注意が必要です。

また、海外で運転免許を取得していても、日本では無効なものである場合、無効な免許のみで自動車を運転すると無免許運転となります。

日本で有効な運転免許は日本で取得した免許のほかは、ジュネーヴ条約に基づいた国際運転免許証や、フランス、台湾など一部の国や地域の運転免許証に日本語の翻訳文(免許を発行した国が指定した法人などが作成したもの)を添付したものに限ります。

出典:日本の免許がない方が日本で自動車等を運転するための方法 |警視庁

参照:https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/pdf/driving-pattern_v2.pdf

弁護士 大橋史典
「運転免許を更新できなかったやむを得ない理由」とは、海外旅行中、入院中、在監中である、その他公安委員会がやむを得ないと認める事情などが該当します。万が一運転免許を更新できなかった場合には、お住まいの都道府県警のHPを参照して手続きを行いましょう。

無免許運転をするとどうなる?

交通違反には罰則があり、無免許運転も例外ではありません。

ここでは、無免許運転で検挙された場合の罰則や違反点数などをご紹介します。

無免許運転の罰則と点数

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無免許運転で検挙されると、赤い違反切符(赤切符)の交付を受けることになります。赤切符は、比較的重い交通違反の時に交付されるものです。

そのため、無免許運転の場合は、刑事処分として懲役・罰金などの刑事罰、行政処分として違反点数の累積を受けることになります。

出典:違反切符とはどんなもの? 赤白青、それぞれの違反内容と処罰 |ベリーベスト法律事務所 大阪オフィス

参照:https://osaka.vbest.jp/columns/criminal/g_trafficaccident/4986/ 

無免許運転の刑事罰は懲役または罰金

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無免許運転の罰則については、道路交通法第117条の2の2で規定されています。

無免許運転で検挙された場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金に処される可能性があります。

出典:道路交通法|e-Gov法令検索  

参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105

無免許運転の違反点数は25点(一発取消)

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無免許運転で検挙された場合、点数制度に則って25点の違反点数が累積されます。

累積違反点数が15点以上になると免許取り消しの処分となるため、無免許運転をしてしまうと、他に交通違反がなくても一発で免許取り消しになってしまいます。

出典:行政処分基準点数|警視庁

参照:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/torishimari/gyosei/seido/gyosei20.html

出典:交通違反の点数一覧表|警視庁

参照:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/torishimari/gyosei/seido/tensu.html

無免許運転による欠格期間

交通違反で免許取り消し処分を受ける際、欠格期間という言葉がよく使われます。

欠格期間とはどのような期間のことなのでしょうか。ここでは、「欠格期間」という言葉の意味や、無免許運転で免許取り消しを受けた際の欠格期間の長さなどについて紹介します。

欠格期間とは

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免許の取り消し処分を受けてしまうと、一定の間、運転免許を再取得することができなくなります。この免許を取得できない期間のことを欠格期間と言います。

欠格期間中は免許が交付されないため、当然ながら自動車の運転をしてはいけません。欠格期間は、免許の取り消し処分を受けた日から起算して数えます。

出典:道路交通法|e-Gov法令検索  

参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105

無免許運転の欠格期間は最低でも2年

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免許取り消しの処分を受けた場合の欠格期間は、過去3年間の累積違反点数と行政処分の回数(前歴)によって決まります。

無免許運転は違反点数25点のため、過去3年間に前歴がなく、他の交通違反もなかった場合でも、2年の欠格期間となります。

出典:行政処分基準点数|警視庁

参照:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/torishimari/gyosei/seido/gyosei20.html

出典:交通違反の点数一覧表|警視庁

参照:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/torishimari/gyosei/seido/tensu.html

累積違反点数と欠格期間

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以下の表は、累積違反点数とそれに応じた欠格期間を、前歴の回数ごとにまとめたものです。

この表の通り、無免許運転をした際に、前歴0~1回の場合は2年、前歴2回では3年、前歴3回以上の場合は4年となります。

なお、酒酔い運転など特定違反行為を伴う交通違反があった場合、欠格期間の基準が異なります。この場合の欠格期間は最短でも3年、最長で10年です。

出典:行政処分基準点数|警視庁

参照:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/torishimari/gyosei/seido/gyosei20.html

欠格期間

前歴なし

前歴1回

前歴2回

前歴3回以上

1年

15~24

10~19

5~14

4~9

2年

25~34

20~29

15~24

10~19

3年

35~39

30~34

25~29

20~24

4年

40~44

35~39

30~34

25~29

5年

45以上

40以上

35以上

30以上

免許取り消し期間や免停期間中に無免許運転を行うと欠格期間が延長される

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前述の通り、免許取り消しの欠格期間中や、免停期間中に自動車を運転することは無免許運転に該当します。

欠格期間中・免停期間中の無免許運転では、すでに受けている停止処分は前歴とは扱われず、停止処分を受けている時の点数と無免許運転の点数25点を合計した点数に基づいて行政処分が行われるため、通常の無免許運転より欠格期間が延びることがあります。

例えば、前歴なしで累積違反点数が10点に達し、60日の免許停止処分を受けている人が無免許運転をしたとしましょう。

この時の行政処分は10点+25点=35点で、前歴なしの35点のため欠格期間3年の免許取り消し処分となります。

60日の免停に欠格期間2年の免許取り消しが追加されるわけでも、60日の免停を前歴として扱うわけでもないことに注意してください。

出典:停止中に運転した方の処分|警視庁

参照:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/torishimari/gyosei/naiyo/gyosei06.html


出典:行政処分基準点数|警視庁

参照:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/torishimari/gyosei/seido/gyosei20.html

弁護士 大橋史典
無免許運転で逮捕される可能性は、初犯であるか否かといった状況により変わります。初犯の場合、略式起訴による罰金刑で済む場合が多いです。一方で、前科や常習性があるなどの悪質性が高い場合には、逃亡を防ぐために勾留され、通常の裁判となり、執行猶予判決や実刑判決を受ける可能性があります。この場合、身柄の早期解放・不起訴処分を目指した弁護活動や専門的な立場からのアドバイスができるため、弁護士への依頼を検討しましょう。

車を貸した人や同乗者が罪に問われることも

運転手が無免許であることを知っていた場合に自動車を貸したり、同乗した場合には、下記の罪に問われる可能性があります。 

道路交通法第64条2項では、無免許運転するおそれがある人に車を提供してはならないとされています。これに違反した場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。

また、同条第3項では、無免許であると知りながら無免許の人が運転する車に同乗してはならないと定められています。これに違反した場合の罰則は、2年以下の懲役または30万円以下の罰金です。

なお、これらに違反した人が免許を取得していた場合、免許取り消し(欠格期間2年)の行政処分を受ける可能性があります。この場合、累積違反点数は加算されず、前歴として扱われませんが、免許は取り消されるため、注意が必要です。

出典:道路交通法|e-Gov法令検索  

参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105

出典:点数制度によらない運転免許の取消し・停止|滋賀県警  

参照:https://www.pref.shiga.lg.jp/police/menkyo/syobun/104499.html

免許取り消し処分を受けた後の再取得方法

無免許運転などの交通違反で免許を取り消された場合、再び運転免許を取得するには取消処分者講習を受講する必要があります(仮運転免許を除く)。

講習は「一般講習」と、飲酒運転で取り消し処分を受けた人向けの「飲酒講習」の2種類があります。どちらも2日間で計13時間の講習ですが、一般講習が2日連続で講習を受けるのに対し、飲酒講習では1日目と2日目の間に30日程度の期間があります。

なお、取消処分者講習を受講すると終了証明書が交付されますが、それから1年以内に運転免許を取得しなかった場合は、改めて取消処分者講習を受講しなければ運転免許試験を受けられません。

先述の通り、欠格期間中に免許は取得できないため、取消処分者講習を受講するタイミングには注意してください。

出典:取消処分者講習|熊本県警察 

参照:https://www.pref.kumamoto.jp/site/police/8760.html

無免許運転を絶対にしないよう運転者も周囲も注意しよう

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これまでに紹介した通り、無免許運転には懲役または罰金などの刑事責任、また、免許取り消し(欠格期間:2年)といった行政責任が課されます。免許を取得していても免停期間中・免許取り消しの欠格期間中、免許の有効期限が切れた後などの運転は無免許運転となるため、絶対に運転しないようにしましょう。

また、家族や友人など周囲の人に無免許運転させないよう注意することも大切です。特に、無免許の人に車を貸したり、無免許の人が運転する車に乗せてもらったりすると自身も罪に問われることになるため、日ごろから注意しましょう。

この記事のライター

ドクター交通事故運営

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