交通事故による骨盤骨折の後遺症について解説!慰謝料の相場も紹介

交通事故の骨盤骨折で後遺障害等級を認定してもらうためにはどうしたら良いのでしょう。この記事では、交通事故の骨盤骨折による後遺症で認定される後遺障害等級や等級申請の手順、慰謝料の相場などを紹介していきます。ぜひ参考にしてください。

交通事故による骨盤骨折の後遺症について解説!慰謝料の相場も紹介

目次

  1. 交通事故で骨盤骨折の後遺症が残ったらどうする?
  2. 骨盤骨折の種類
  3. 交通事故の骨盤骨折による後遺症で認定される後遺障害等級
  4. 交通事故の骨盤骨折による後遺症の慰謝料の相場
  5. 骨盤骨折の後遺障害等級認定の申請手順
  6. 後遺障害診断書を記載してもらうときのポイント
  7. 後遺障害が認められなかったときの対処方法
  8. 骨盤骨折で後遺症が残ったら後遺障害の等級認定を申請しよう

「交通事故に遭い骨盤骨折して後遺障害が残った、慰謝料はどれぐらいもらえる?」

「交通事故の骨盤骨折による後遺症で認定される後遺障害等級は?」

「自分では後遺症が残っていると思っていたが、後遺障害等級認定されなかった」

交通事故でお尻を強打するなどして骨盤骨折した方の中には、このようなたくさんの疑問があるのではないでしょうか。

この記事では、骨盤骨折の種類や後遺症が残った場合に認定される後遺障害等級や慰謝料の相場、後遺障害申請手続きの手順、後遺障害認定を受けられない場合の対処法などを紹介しています。

この記事を読むことで、交通事故で骨盤骨折した場合に役立つ情報が把握できるため、スムーズに慰謝料請求ができるでしょう。

相手の保険会社とのやり取りで悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

交通事故で骨盤骨折の後遺症が残ったらどうする?

骨折
Parentingupstream

交通事故に遭い、腰やお尻を強打してしまうと、骨盤を骨折してしまうことがあります。

骨盤骨折しても軽症の場合には、適切な治療を受け安静にしていれば、日常生活に支障がないほど回復しますが、重症の場合には、後遺症が残り事故前と同じような生活を送ることが難しくなります。

交通事故が原因で骨盤骨折し後遺症が残った場合には、正確な後遺障害の等級認定を受け、加害者に慰謝料などを請求するようにしましょう。

出典:交通事故で骨盤骨折を負ったら?後遺症や慰謝料について弁護士が解説|弁護士法人ブライト
参照:https://law-bright.com/kotuziko/knowledge/kotubankossetu/
 

弁護士 大橋史典
弁護士 大橋史典
後遺症の症状にかかわらず、後遺障害の等級認定を申請する際には、自覚症状や日常生活への影響を正確に医師に伝えたうえで、後遺障害診断書を作成してもらうことがポイントです。
この記事では、骨盤骨折の症状や後遺障害等級認定までの流れ、後遺障害慰謝料の相場などを解説します。

骨盤骨折の種類

病院
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骨盤は大きな一つの骨ではなく、仙骨・尾骨・寛骨の3種類の骨が組み合わさってできている部位です。寛骨はさらに腸骨・恥骨・坐骨に分かれています。骨盤は、上半身と足を支える非常に重要な部分です。

どこの部位を骨折したかによって、事故後の生活への影響の度合い、後遺症の残り方などに違いが見られます。骨盤骨折の種類について紹介していきます。

出典:骨盤骨折の軽症例 |アジア総合法律事務所 All Rights Reserved.
参照:https://www.kouishougai.jp/example/%E9%AA%A8%E7%9B%A4%E9%AA%A8%E6%8A%98%E3%81%AE%E8%BB%BD%E7%97%87%E4%BE%8B
 

種類①恥骨・坐骨の単独骨折

恥骨は骨盤の前方下部、おへその下あたりにある骨で、坐骨は骨盤底にある骨です。どちらも尻もちをついたなどお尻に強い力が直接加わった場合に骨折することがあります。

軽症の場合には、基本的に安静にして、リハビリすることで1~2ヶ月ほどで事故前と差がないほど回復しますが、重症になると後遺症が残ってしまう可能性もあるでしょう。

恥骨骨折では膀胱や尿道の損傷を併発して、排尿障害が残る場合がありますし、坐骨骨折では骨折した部位が下にズレることで股関節を伸ばすことが難しくなる場合があります。

出典:交通事故による恥骨骨折と後遺障害について | 交通事故 後遺障害 | 弁護士法人ALG&Assosiates
参照:https://www.hughesluce.com/koui-shougai/fracture/chikotsu_kossetsu/#
 

種類②尾骨骨折

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尾骨は尾骶骨とも言われるもので、仙骨の先にある尻尾の名残の骨です。尻もちをついたりなど尾骨に強い力が加わることで骨折することがあります。

尾骨を骨折してもレントゲンに写らないことがあるため、異常なしと診断されることも少なくありません。事故後に尾骨が痛む場合は、症状を伝え尾骨骨折しているかしっかり判断してもらう必要があります。

一般的に尾骨骨折では、痛みを緩和しつつ骨の自然治癒を試みる、保存療法が取られることが多いです。

尾骨骨折により神経症状が残った場合や尾骨が変形したことで正常分娩困難になった場合には後遺障害と認定される可能性があるでしょう。

出典:尾骨骨折について教えて欲しい | 山本総合法律事務所
参照:https://www.takasaki-jiko.net/page-636
 

種類③腸骨翼の単独骨折

腸骨翼(ちょうこつよく)とは、両腰の横にある出っ張りの部分で、ベルトがかかる骨です。腸骨翼は、前方・後方・側方から強い力が加わることで骨折することがあります。

出血を伴わない腸骨翼骨折は軽症と診断され、安静とリハビリで後遺症を残すことはなく回復する場合が多いです。腸骨翼の単独骨折でも骨盤内に大量出血を伴うものは、重症と診断されるでしょう。

出典:骨盤骨折の軽症例 | 弁護士法人アジア総合法律事務所(福岡天神)
参照:https://www.kouishougai.jp/example/%E9%AA%A8%E7%9B%A4%E9%AA%A8%E6%8A%98%E3%81%AE%E8%BB%BD%E7%97%87%E4%BE%8B
 

交通事故の骨盤骨折による後遺症で認定される後遺障害等級

病院
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交通事故が原因で後遺症が残った場合、障害の程度に応じて後遺障害等級認定が行われます。後遺障害等級は1級~14級に分かれており、1級が最も重く、14級が最も軽い後遺障害です。

交通事故が原因による骨盤骨折で後遺症が残った場合も、障害の程度に応じて後遺障害等級認定が行われることになります。骨盤骨折による後遺症で認定される後遺障害等級は何級になるのでしょうか。

ここからは、交通事故の骨盤骨折による後遺症で認定される後遺障害等級について紹介していきます。

出典:交通事故で骨盤骨折を負ったら?後遺症や慰謝料について弁護士が解説|弁護士法人ブライト
参照:https://law-bright.com/kotuziko/knowledge/kotubankossetu/
 

①神経症状

むちうちの自賠責保険について
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交通事故で骨盤骨折すると神経が圧迫・損傷されて、神経症状が残ってしまう場合もあります。神経症状が残った場合の症状としては、しびれや痛みといったものがあるでしょう。

交通事故による骨盤骨折が原因で神経症状が残った場合、12級13号と14級9号のどちらかに認定される可能性があります。

12級13号は局部に頑固な神経症状が残った場合、14級9号は局部に神経症状が残った場合が後遺障害等級認定の対象です。

出典:後遺障害等級表|国土交通省
参照:https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/04relief/jibai/payment_pop.html

②運動障害

骨盤骨折すると股関節の可動域が狭くなり、運動障害が残ってしまうことも少なくありません。交通事故の骨盤骨折により運動障害が残った場合に認定される後遺障害等級には、8級7号と10級11号、12級7号の3種類があります。

8級7号は股関節の用を廃した場合(股関節が動かないなど)、10級11号は股関節の機能に著しい障害が残った場合(股関節の可動域が1/2以下に制限されるなど)、12級7号は股関節の機能に障害が残った場合(股関節の可動域が3/4以下に制限されるなど)が認定の対象です。

出典:後遺障害等級表|国土交通省
参照:https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/04relief/jibai/payment_pop.html

出典:交通事故による骨盤骨折。後遺障害認定のポイントを弁護士が解説 | Authense法律事務所
参照:https://www.authense.jp/kotsujiko/column/99/

③変形障害

人身事故
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骨盤骨折により折れた骨が変形した状態でつながり、変形障害が残ることも少なくありません。著しい変形(裸になったときに目視で変形を確認できる程度)がある場合に後遺障害等級認定を受けられます。変形が目視で確認できない場合には、後遺障害等級認定を受けられません。

変形障害が認められた場合の後遺障害等級は、12級5号(鎖骨、胸骨、骨盤骨などに著しい変形を残すもの)の1種類です。

出典:後遺障害等級表|国土交通省
参照:https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/04relief/jibai/payment_pop.html
 

④下肢の短縮障害

交通事故で骨盤骨折すると骨盤が歪み、下肢の短縮障害(足の長さが短くなる)が起こることもあります。下肢の短縮障害の後遺障害等級は、8級5号と10級8号、13級8号の3種類です。

8級5号は足を5㎝以上短縮した場合、10級8号は足を3㎝以上短縮した場合、13級8号は足を1㎝以上短縮した場合が後遺障害認定の対象になります。

左右の足(腰骨から内くるぶしまで)の長さを測って後遺障害の有無の判定が行われますので、違和感を覚える場合には医師に伝えて計測してもらいましょう。

出典:後遺障害等級表|国土交通省
参照:https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/04relief/jibai/payment_pop.html
 

⑤正常分娩困難

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女性が骨盤骨折すると、骨盤が変形することで産道が狭くなり正常分娩が困難になるケースもあります。正常分娩が困難となり分娩に影響が出る場合には、後遺障害等級11級10号(胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な支障がある)の対象です。

また、男女関係なく交通事故の骨盤骨折により生殖器に著しい障害を残した場合には、9級17号の対象になります。

出典:後遺障害等級表|国土交通省
参照:https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/04relief/jibai/payment_pop.html
 

交通事故の骨盤骨折による後遺症の慰謝料の相場

交通事故
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交通事故の骨盤骨折で後遺症が残り、後遺障害等級認定を受けた場合には、後遺障害慰謝料を加害者に請求できます。後遺障害慰謝料とは、後遺障害が残ったことで受けた精神的苦痛に対する賠償金です。後遺障害の等級によって受け取れる金額が変わってきます。

ここからは、交通事故の骨盤骨折による後遺症の慰謝料の相場や慰謝料の算定基準について見ていきましょう。
 

弁護士 大橋史典
弁護士 大橋史典
後遺障害慰謝料のみならず、慰謝料を算定する場合には、弁護士基準で算定をし、加害者側と交渉することで、より高額な慰謝料を受け取れる可能性があります。弁護士基準で算定するためにも、後遺障害慰謝料を請求する際には、弁護士への依頼を検討するとよいでしょう。

後遺障害慰謝料の算定基準

後遺障害慰謝料には、自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準(裁判基準)の3種類の算定基準があります。

自賠責基準とは、自動車を運転する人に加入が義務付けられている自賠責保険が定めている算定基準です。3つの基準の中でも受け取れる慰謝料は最も低くなってしまいます。

任意保険基準とは、任意保険会社が独自に設定している算定基準です。任意保険会社により慰謝料の金額に多少の違いが見られます。

弁護士基準(裁判基準)とは、過去の判例を参考にして定められた算定基準です。3つの算定基準の中でも最も高い金額になると言われています。

どの基準で算定するかで、受け取れる金額が大きく異なるため、それぞれの算定基準の相場をしっかり把握しておくことが重要です。

出典:交通事故で骨盤骨折を負ったら?後遺症や慰謝料について弁護士が解説|弁護士法人ブライト
参照:https://law-bright.com/kotuziko/knowledge/kotubankossetu/
 

後遺障害慰謝料の相場

人身事故
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ここからは、骨盤骨折で後遺症が残った場合の後遺障害慰謝料の相場を見ていきましょう。

後遺障害慰謝料は後遺障害等級によってある程度、相場が決まっています。後遺障害等級が高くなると慰謝料も高くなるのが一般的です。

任意保険基準で算定した場合の後遺障害慰謝料の金額は保険会社で異なるため、ここでは自賠責基準と弁護士基準の相場について紹介していきます。骨盤骨折による後遺障害慰謝料の自賠責基準と弁護士基準の相場は以下の通りです。

出典:交通事故で骨盤骨折を負ったら?後遺症や慰謝料について弁護士が解説|弁護士法人ブライト
参照:https://law-bright.com/kotuziko/knowledge/kotubankossetu/

出典:自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の
支払基準|国土交通省
参照:https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/04relief/resourse/data/kijyun.pdf

等級

自賠責基準

弁護士基準

8級

331万円

830万円

9級

249万円

690万円

10級

190万円

550万円

11級

136万円

420万円

12級

94万円

290万円

13級

57万円

180万円

14級

32万円

110万円

逸失利益の相場

交通事故の骨盤骨折が原因で後遺障害が残った場合には、逸失利益も請求できます。逸失利益とは、後遺障害がなければ得られてたであろう将来の収入のことです。

後遺障害が残ると事故前と同じように働けなることもあります。事故が原因で将来にわたり収入が減ってしまうということを立証できれば逸失利益の請求が可能です。

後遺障害の逸失利益は、「基礎収入(1年間)」×「労働能力喪失率」×「労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数」で求められます。

基礎収入は、事故前の1年間の収入が基準となり、子どもや主婦といった方は国が発表している平均賃金を参考に、基礎収入を算定し、逸失利益を請求可能です。

労働能力喪失率とは、どの程度労働力が低下したかということを示すもので、後遺障害等級によって数値が決まっています。

労働能力喪失期間は原則、症状固定から67歳までの期間で、ライプニッツ係数は、将来受け取るはずのお金を先に受け取ることで発生する利息を差し引くための数値です。

出典:交通事故で骨盤骨折を負ったら?後遺症や慰謝料について弁護士が解説|弁護士法人ブライト

参照:https://law-bright.com/kotuziko/knowledge/kotubankossetu/

出典:労働能力喪失率表|国土交通省

参照:https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/04relief/resourse/data/sousitsu.pdf

等級

労働能力喪失率

8級

45/100

9級

35/100

10級

27/100

11級

20/100

12級

14/100

13級

9/100

14級

5/100

骨盤骨折の後遺障害等級認定の申請手順

交通事故
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後遺障害慰謝料の請求をするためには、後遺障害の等級認定を申請し、適切な等級認定を受けなくてはいけません。適切な等級認定が受けられないと、もらえる後遺障害慰謝料が少なくなってしまう可能性があるため注意しましょう。

ここからは、骨盤骨折の後遺症による後遺障害等級認定の申請手順を紹介していきます。被害者が自ら請求をする被害者請求であっても、 加害者側の任意保険会社に事前認定を一括する場合でも、後遺障害診断書の作成までの手順(手順②まで)は同じですが、申請窓口や必要書類が異なります。以下で紹介する方法で申請をしてください。 

手順①症状固定の時期を決める

交通事故
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後遺障害の等級認定の申請を行うためには、まず症状固定の時期を決める必要があります。

症状固定とは、治療を続けてもこれ以上、改善の見込みがないという状態のことです。後遺障害の等級認定を受けるためには、症状固定の診断をしてもらう必要があります。

症状固定の判断は医師にしかできません。症状固定の時期は、治療やリハビリの状況を見ながら主治医と相談して決めるようにしましょう。

出典:後遺障害認定における「症状固定」の重要性とは|後遺障害等級認定NAVI|弁護士法人 みお綜合法律事務所

参照:https://www.kouishogai.com/standard/shojokotei.html

手順②後遺障害診断書を書いてもらう

症状固定の時期が決まったら、後遺障害診断書(自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書)を書いてもらわなくてはいけません。

後遺障害診断書の作成は、医師が行います。治療を受けた病院で「後遺障害の等級認定を申請したいので、診断書をください」と伝えて、診断書を書いてもらいましょう。

後遺障害診断書は後遺障害等級認定を行うために重要な書類になります。しっかり症状を伝えて、正確な後遺障害診断書を作成してもらいましょう。

出典:後遺障害診断書の記載内容と等級認定のためのポイント |ヨネツボ行政書士法人

参照:https://www.yonetsubo.or.jp/knowledge_table/knowledge_sindansyo/

手順③後遺障害等級認定の申請を行う

むちうちの治療
valelopardo

後遺障害診断書を書いてもらったら、申請を行います。事前申請と被害者請求では、提出窓口や揃える書類に違いがあるため注意しましょう。

事前認定を利用する場合には、医師に作成してもらった後遺障害診断書を加害者側の任意保険会社に送付する必要があります。

被害者請求を利用する場合には、後遺障害診断書だけでなく、レントゲン画像などの書類も揃えなくてはいけません。必要書類が揃ったら、加害者側の自賠責保険会社に送付します。

出典:弁護士法人 みお綜合法律事務所
参照:https://www.kouishogai.com/standard/flow.html

出典:後遺障害の被害者請求とは?請求のポイントと必要書類など |ヨネツボ行政書士法人
参照:https://www.yonetsubo.or.jp/knowledge_table/knowledge_higaisya/

手順④後遺障害の等級認定と保険金の受け取り

後遺障害の等級を決定するのは、中立の立場にある損害保険料率算出機構・自賠責損害調査事務所です。任意保険会社や自賠責保険会社が損害保険料率算出機構・自賠責損害調査事務所に必要書類を送付すると、調査が行われ等級が決定します。

書類の送付から後遺障害等級の認定は通常2ヶ月程度で終了しますが、書類の不備などで申請が遅れると認定までに3ヶ月以上の時間が必要になりますから注意してください。

被害者請求の場合、等級が決定したら損害保険料率算出機構から自賠責保険分の先払いを受けられますが、事前認定の場合は認定結果の通知のみで先払いを受けられません。

出典:後遺障害の被害者請求とは?請求のポイントと必要書類など |ヨネツボ行政書士法人
参照:https://www.yonetsubo.or.jp/knowledge_table/knowledge_higaisya/
 

弁護士 大橋史典
弁護士 大橋史典
後遺障害の等級認定を受けるためにも、症状固定の判断までに治療期間が6か月以上あることが望ましいです。一般的に、6か月未満で症状固定に至ると、「もう少し治療すれば完治するのでは?」と考えられてしまうことがあります。後遺障害の等級認定を受けるために、適切な期間、医師の指示に従って治療を行いましょう。

後遺障害診断書を記載してもらうときのポイント

交通事故
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 ここからは、後遺障害診断書を記載してもらうときのポイントを紹介していきます。

後遺障害診断書は、適切な後遺障害等級認定を受けるために重要な書類です。後遺障害診断書に「改善の見込みのない症状がどれほどあるのか」ということを正確に記載してもらわないと、等級の認定を受けられず、慰謝料を受け取れない可能性があります。

以下で紹介するポイントに注意しながら後遺障害診断書を作成してもらいましょう。
 

ポイント①後遺症の原因が骨盤骨折であると明記してもらう

 後遺障害の等級認定を受け、後遺障害慰謝料を受け取るためには、交通事故で負った骨盤骨折が原因で後遺障害が残っているということを明らかにしなくてはいけません。

「交通事故の骨盤骨折と後遺障害の因果関係が分からない」「原因不明」と診断書に記載されてしまうと、事故が原因の後遺障害と認定されなくなります。

「後遺障害の原因が骨盤骨折である」と後遺障害診断書に明記してもらうようにしましょう。

出典:交通事故で骨盤骨折を負ったら?後遺症や慰謝料について弁護士が解説|弁護士法人ブライト
参照:https://law-bright.com/kotuziko/knowledge/kotubankossetu/
 

ポイント②しびれなどの自覚症状を具体的に記載してもらう

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神経症状が残ったことで出る痛みやしびれは、本人にしか分からない後遺症です。レントゲン画像やCT画像などを提出しても分からないこのような症状は、後遺障害診断書の自覚症状の欄に具体的に記載してもらうようにしましょう。

また、後遺症が常に続いていることが後遺障害に認定される条件です。「雨の日に症状が出る」など症状が限定的であると判断できるような表現の記載がある場合には、後遺障害と認定されない可能性があります。

「しびれや痛みが続いており、雨の日には症状が強くなる」といった表現にしましょう。

出典:交通事故で骨盤骨折を負ったら?後遺症や慰謝料について弁護士が解説|弁護士法人ブライト
参照:https://law-bright.com/kotuziko/knowledge/kotubankossetu/
 

ポイント③可動域の正確な測定をしてもらう

前述のように股関節の可動域がどの程度、狭まったかによって認定される後遺障害等級が変わります。

適切な後遺障害等級認定を受けるためには、股関節の可動域がどれぐらい狭くなったか正確に測定してもらうことが重要です。

医師でも十分な知識がなく間違った方法で測定してしまうことがあります。正確な数値を出すためには、後遺障害の等級認定に詳しい専門家に測定を依頼すると良いでしょう。

出典:交通事故で骨盤骨折を負ったら?後遺症や慰謝料について弁護士が解説|弁護士法人ブライト
参照:https://law-bright.com/kotuziko/knowledge/kotubankossetu/

ポイント④変形がある場所を画像で確認してもらう

病院
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変形障害を認定してもらうためには、後遺障害診断書に変形が認められることを記載し、レントゲンやCTといった画像で立証する必要があります。

後遺障害診断書の記載が不十分な場合や変形している部分の画像がなかった場合には、適切な後遺障害認定を受けられません。

変形がある部分をレントゲンやCTで撮影し、事前に変形が認められることを医師と確認し、後遺障害診断書を作成するようにしましょう。

出典:交通事故で骨盤骨折を負ったら?後遺症や慰謝料について弁護士が解説|弁護士法人ブライト
参照:https://law-bright.com/kotuziko/knowledge/kotubankossetu/
 

後遺障害が認められなかったときの対処方法

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後遺障害診断書やレントゲン画像などの必要書類を揃えて後遺障害の等級認定を申請したとしても、必ず認定されるわけではありません。「非該当」となって後遺障害があると認められないケースもあります。

後遺障害等級が認められなかった場合には、どのように対処したら良いのでしょう。最後に、骨盤骨折による後遺障害の等級が認められなかったときの対処方法を紹介していきます。

非該当となった方は、諦めずに以下で紹介することを試してみてください。

対処方法①異議申立て

骨盤骨折による後遺障害の等級が認められなかったときには、異議申立てをしましょう。

異議申立てするためには、非該当となった理由を覆せる証拠を準備しなくてはいけません。追加証拠が準備できる場合には、異議申立てをしましょう。追加証拠が準備できたら、異議申立書を作成して申立てしてください。

被害者が一人で証拠の準備から異議申立書の作成までを行うのは難しいですから、弁護士などのプロに協力してもらうと良いでしょう。

出典:交通事故で骨盤骨折を負ったら?後遺症や慰謝料について弁護士が解説|弁護士法人ブライト
参照:https://law-bright.com/kotuziko/knowledge/kotubankossetu/
 

対処方法②紛争処理申請

交通事故
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紛争処理申請とは、一般財団法人自賠責保険・共済紛争処理機構に紛争処理をしてもらう方法です。

紛争処理申請は、中立・公平な立場の第三者(医師・弁護士・学識経験者)が、後遺障害の等級認定の申請や異議申立ての申請のときに提出した書類から等級認定が妥当であったかを審査します。

紛争処理では認定が妥当なものかという点のみを審査するため、新しい証拠を提出することはできません。

また、異議申立ては時効を迎えるまで何度でも行えますが、紛争処理申請は一度しか利用できないことになっています。利用のタイミングは慎重に検討する必要があるでしょう。

出典:紛争処理制度の概要|一般財団法人 自賠責保険・共済紛争処理機構
参照:http://www.jibai-adr.or.jp/enterprise_02.html
 

対処方法③訴訟提起

最終的に、異議申立てや紛争処理申請でも後遺障害の等級が認定されなかった場合には、訴訟提起という手段を取ることが可能です。

訴訟では、裁判所の判断により後遺障害の有無が決定されるため、等級認定を受けられる可能性があるでしょう。

ただ、裁判所も損害保険料率算出機構・自賠責損害調査事務所の判断を尊重する傾向があります。裁判官が納得するような確かな証拠を提出しないと、等級認定を受けられないでしょう。

出典:後遺障害が認定されなかったら非該当の理由を知って異議申立て等を対策しよう | アトム法律事務所弁護士法人
参照:https://atomfirm.com/media/31281#3-2
 

弁護士 大橋史典
弁護士 大橋史典
後遺障害の等級認定で非該当になってしまった場合、最終的に裁判所に申立てを行い、等級認定を受けるという方法があります。しかし、認定判断を覆すための確かな証拠や論理が整った主張をする必要があります。また、認定された等級認定に納得がいかない場合も同様です。裁判の申立てを検討する場合には、一度弁護士に相談するとよいでしょう。

骨盤骨折で後遺症が残ったら後遺障害の等級認定を申請しよう

交通事故
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交通事故により骨盤骨折すると、神経症状や変形障害、下肢の短縮障害などの後遺症を残すこともあります。後遺症が残れば事故前と同じような生活を送ることが難しくなり、精神的苦痛を受けることになるでしょう。

交通事故による骨盤骨折の後遺症が残った場合には、後遺障害の等級認定を申請しましょう。等級認定がされれば、後遺障害慰謝料を加害者側に請求することができます。後遺障害慰謝料を受け取るためにも、後遺障害の等級認定の申請手続きを正確に行いましょう。 

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症状固定前に打ち切りを打診された場合の対応とは?後遺障害等級の申請も

症状固定と診断される前に、打ち切りを打診された場合の対応方法をまとめています。交通事故での治療費の打ち切りを、保険会社が打診してくる理由や、想定される時期も説明!症状固定まで治療を続ける必要性や、慰謝料についても解説するため参考にしてください。

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